最新の栄養研究でわかった全粒穀物の驚異の効果 - もっと玄米を食べよう -

緊急事態宣言が解除された都道府県も出て、また少しだけ元の生活が戻ってきました。

3月は気温の変動が激しい季節です。コロナも心配ですが、体調に気をつけてお過ごしください。

今回は健康向上に、役立つ「主食」についてのお話です。

最新研究により、玄米や大麦、全粉パン、全粒シリアルなどの全粒穀物は、年齢とともにリスクが高まってくる糖尿病や心疾患、がんなどの病気を幅広く予防する力があることが分かってきました。

全粒穀物とは

全粒穀物とは、外皮や胚芽を丸ごと食べることができる穀物のこと。

白米や白いパンでは精白することによって、外皮や胚芽を取り除かれてしまい、外皮等に含まれる食物繊維やポリフェノール、ミネラルなどの栄養成分が削り取られて、失われています。

どうして全粒穀物で幅広い疾患リスクは抑制されるの?

「長年、穀物や海藻などの機能性について研究されてきた大妻女子大学家政学部の青江誠一郎教授は次のように言われています。

①食物繊維が豊富であること

②第一皮の部分に含まれるポリフェノールなどの抗酸化物質亜鉛マグネシウムなどのミネラルもまんべんなく取れること

③さらに、主食であるため、毎日コンスタントにカラダに取り入れていること

この3つが総合的に効いていると考えています。

100gの全粒穀物の玄米普通の穀物精白米に含まれる食物繊維の内訳です。

  全粒穀物の玄米 普通の穀物精白米
(a)溶性食物繊維 2.3g 0.5g
(b)溶性食物繊維 0.7g  -
合計 3.0g 0.5g

(a)不溶性食物繊維(全粒小麦に多く含まれている)は水に溶けず、水を吸って膨らみ、お通じの量を増やしたり、腸の動きを活発にして便秘改善に働きます

腸の疾患の予防や改善に良いでしょう。

(b)水溶性食物繊維(大麦、オーツ麦に多く含まれている)は、脂質異常症や糖尿病の予防や改善、腸内有用細菌のエサとなって腸内環境を整えます

日本人の食物繊維の摂取量は1955年の20 g 以上から現在の約14 gへと大きく減少しています。

2020年版食事摂取基準では食物繊維目標量は1日あたり成人男性21 g 以上、成人女性18 g 以上であり、多くの方が食物繊維不足の状態です。

穀物の糖質の摂り過ぎは良くないのでは?

最近、お米の糖質制限が言われているので、この疑問を抱く方は多いでしょう。

確かに、糖質を摂りすぎると血糖値が急上昇し、糖を処理するために膵臓から分泌されるインスリンの働きによって余った糖が内臓脂肪としてため込まれ、肥満につながります。

また糖尿病の発症、皮膚のたるみやしわ、動脈硬化を引き起こす糖化の一因になります。

糖質の過剰な摂り過ぎは、メタボや老化を加速させます 。

しかし、全粒穀物に豊富に含まれる食物繊維は、急激な血糖上昇を抑え糖尿病などのリスクを減少させます。

また、腸内の乳酸菌やビフィズス菌といった有用細菌を増やしてくれるので、大腸がんの予防や免疫の調節もしてくれます。

糖質のなかでも、玄米などの全粒穀物を選ぶことで、デメリット以上のメリットを得ることができるのです。

今日から精製していない穀類をできるだけ多く食べるようにし、健康的な毎日を送りましょう。

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