自己免疫疾患について ⑦ 関節リウマチの治療
関節リウマチは関節炎が進行性に持続し、炎症が強い場合
関節が破壊されて行きます。
関節リウマチの治療は、ここ最近劇的に治療が変化して
抗リウマチ薬や生物学的製剤と呼ばれる新薬が開発されて
来ました。
特に、生物学的製剤は炎症反応の抑制作用があります。
リンパ球から分泌されるホルモン様作用のある物質で、
免疫やアレルギーに関係する炎症性サイトカイン
(TNFやインターロイキン)という物質があります。
この炎症性サイトカインに対する抗サイトカイン抗体を
生物学的製剤と呼んでいます。
関節リウマチの治療薬 (生物学的製剤)
商品名 一般名 効果 作用機序
アクテラム トシリズマブ 関節の痛み、腫れ抑制 IL-6の抑制
レミケード インフリキシマブ 関節の痛み、腫れ抑制 TNF-αの抑制
関節破壊の抑制 (抗TNF-α抗体)
エンブレル エタネルセプト 関節の痛みの抑制 TNF-α、βの抑制
関節破壊の抑制 (TNF-α、β受容体-IgG)
ヒュミラ アダリムブ 関節の痛みの抑制 TNF-αの抑制
関節破壊の抑制 (抗TNF-α抗体)
※IL-6の作用は、関節の破壊(破骨細胞の活性化、蛋白分解酵素の増強)
抗体産生細胞への分化などの作用があります。
※※TNF-α、βの作用は、関節の破壊(破骨細胞の分化促進、マトリックス分解酵素の産生)
腫瘍壊死因子、好中球とマクロファージの活性化、細胞内寄生菌の殺傷
投与方法は、点滴静注です。
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