自己免疫疾患と漢方薬
自己免疫疾患を患うと医師からは、「この病気の原因は不明です。」といわれ「なぜ、私だけがこんな病気に・・・。」ショックで落ち込んでしまう方が多いのが普通です。
しかし、たとえ病気の原因が不明でも、治す薬がステロイドホルモン剤のみであっても、自分の生活習慣と心の持ち方、漢方薬治療で体調も大変良くなってくるものです。
自己免疫疾患といわれる難病は、皮膚や関節などの結合組織に炎症や変性の起こる膠原病(慢性関節リウマチ・全身性エリテマトーデス「SLE」、強皮症、ベーチェット病、シェーグレン病)、甲状腺疾患(甲状腺機能亢進症・橋本病)、大腸・小腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)、腎臓疾患(IgA腎症、糸球体腎炎)などを例にとると、どの病気も免疫抑制がおきています。
- 生活のストレスや暴飲暴食、夜更かし、などによって免疫系が酷使され続けて、白血球のリンパ球数激減
- 胸腺が萎縮し、胸腺で作られるT細胞・骨髄で作られるB細胞減少 免疫力の低下によるウィルス感染、細菌感染が起こりやすくなる。
- 「自分と自分以外の敵を識別する力」に異常をきたし、自分自身を攻撃する「自己抗体」をどんどん作ることになる。
- 「自己抗体」、「免疫複合体」が細胞や組織を壊してゆく。
つまり自己免疫疾患は、
(1) ストレスによる免疫抑制 (2) ウィルス感染 (3) 自己抗体の産生 (4) 組織障害が起こる。
外敵(細菌やウィルスなど)から体を守るべき免疫機能が、自分の体・臓器を攻撃するようになっています。 まるで国や市民を守る自衛隊が反乱を起こして、日本を攻撃しているようですね。
世界的な免疫学者である新潟大学大学院教授 安保徹先生は、ストレスなどによって人体の進化レベルの高い新しい免疫系T細胞、B細胞が抑制されて、古い免疫系である胸腺外分化T細胞や自己抗体産生B細胞の過剰反応が自己免疫疾患を引き起こす事を発見されました。現在の西洋医学の治療は、自己免疫疾患にステロイドホルモン剤、免疫抑制剤を大量に使用し更に免疫を抑制、重症化してゆく事を指摘されています。
改善ポイント
- (1) 生活パターンを見直す
- (働き過ぎ・心の悩みを除く・食事・睡眠時間)
- (2) 免疫抑制する治療は必要最小限にする
- (ステロイド剤、免疫抑制剤など)
- (3) 副交感神経を優位にして免疫を高める
- (食事・軽い運動・入浴・漢方)
- (4) 痛みを抑えるために使用する消炎鎮痛剤を少なくする。
- (消炎鎮痛剤は交感神経優位にし、血液の循環障害が起きるため)
胸腺免疫が極端に落ちた体には、肝臓免疫と腸管免疫の活性化が大変重要なポイントになります。
冷えや慢性炎症を改善するために、当店では、清熱涼血薬(地黄・牡丹皮)や駆瘀血薬(桃仁・紅花・蘇木)などの漢方薬をよく利用します。私は、お客様の「免疫のゆがみ」を治していくことで、つらい症状が改善するケースを多く経験してきました。
先に「改善ポイント」を紹介しましたが、不安な方も多いと思います。
その様な方は是非、お気軽にご相談下さい。お1人お1人に合った方法を、私が一緒に考えさせて頂きます。
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