真冬の寒さ ~体調を整える生活習慣とおすすめ漢方薬~
新年あけましておめでとうございます。
2024年は「巳年」。
ヘビは昔から「再生」や「変化」を象徴するとされています。
今年も元気に、そして健やかに過ごすために、体調を整える生活習慣や漢方の知恵をお伝えいたします。
寒さが厳しくなる1月は、体調を崩しやすい時期でもありますが、ちょっとした工夫で健康を守ることができます。
今回は、冬の冷え対策や胃腸のケア、免疫力アップに役立つ漢方薬や薬膳料理についてご紹介します。
冬の体調管理のポイント
寒さが厳しくなるこの時期、体は外部の冷気から身を守ろうとしますが、同時に血流が悪化し、免疫力が低下しやすくなります。
さらに、年末年始の食べ過ぎや飲み過ぎで、消化不良や胃腸の不調が起こりがちです。
そのため、体調を整えるためには「冷え」「消化」「免疫」の3つのポイントに注意することが大切です。
1. 冷え対策
冬は冷えによって血流が悪くなり、体調不良や疲れやすさ、肩こりなどが起こりやすくなります。
冷えは免疫力の低下や消化不良を引き起こす原因にもなるため、温かい飲み物や食事を意識的に摂取し、体を温めることが大切です。
漢方薬「当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)」
冷え性や血行不良が気になる方におすすめの漢方薬です。
体を内側から温め、冷えからくる体調不良を予防します。
また、肩こりや腰痛にも効果があり、寒さによる体の疲れを和らげることができます。
薬膳料理:生姜入りのスープ
生姜は温め効果があり、体を芯から温めるのに最適な食材です。
生姜を使ったスープやお茶、鍋料理を取り入れることで、内臓を温め、血行を促進することができます。
生姜とともにネギやにんにくを加えると、さらに効果が高まります。
2. 胃腸のケア
年末年始は、食べ過ぎや飲み過ぎで胃腸に負担がかかりがちです。
消化不良や胃もたれ、便秘や下痢などが起こりやすく、これらが体調不良を引き起こす原因となります。
胃腸をいたわり、消化を助ける食材や漢方薬を取り入れることが大切です。
漢方薬「五積散 (ごしゃくさん)」
食べ過ぎや飲み過ぎで胃腸の調子が悪くなったときに効果的な漢方薬です。
胃腸の働きを助け、消化不良を改善します。
胃もたれや膨満感、食欲不振を改善するのに役立ちます。
薬膳料理:消化を助けるおかゆ
胃腸が疲れたときに最適な料理は、おかゆです。
おかゆは胃に優しく、消化を助けます。
白米をベースに、軽く消化を助ける食材(例えば、山椒や生姜、クコの実など)を加えると、体を温めながら消化機能をサポートできます。
3. 免疫力アップ
冬は免疫力が低下しやすく、風邪やインフルエンザなどの感染症が流行します。
免疫力を高めるためには、バランスの取れた食事と、免疫細胞を活性化する漢方薬を取り入れることが有効です。
漢方薬「十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)」
体力が落ちて疲れやすいときにおすすめの漢方薬です。
免疫力を高め、体力を補充し、寒さや感染症に対する抵抗力を強化します。
特に冷えて、疲れやすい方や体調が優れない方に役立ちます。
薬膳料理:黒ゴマとクコの実入りの粥
黒ゴマは、免疫力を高める効果があり、クコの実も免疫力をサポートする食材です。
これらを加えた粥を朝食に取り入れることで、体を温め、免疫力を強化することができます。
新年にふさわしい生活習慣
新年は新たな気持ちで心と体をリフレッシュし、健康的な生活習慣を身につける良い機会です。
規則正しい生活
寒さで体調を崩しやすい冬こそ、早寝早起き、適度な運動を心がけることが大切です。
運動不足を解消するために、日常生活の中でできるだけ体を動かすよう意識しましょう。
ストレス管理と心のケア
心の健康も体調に影響を与えます。
無理をせず、リラックスできる時間を持つことが大切です。
お風呂でリラックスしたり、深呼吸をしたりすることで、ストレスを解消し、体調を整えることができます。
冷え対策、胃腸ケア、免疫力アップを意識し、漢方薬や薬膳をうまく活用することで、寒い冬も元気に過ごせます。
新年のスタートを健やかに迎えるために、生活習慣を見直し、健康を守るための一歩を踏み出してみましょう。
当漢方薬局では、おひとりおひとりの体質、症状に応じて漢方薬をお選びしております。
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