腸内細菌と慢性関節リウマチ -発症原因②-
★☆★ 慢性関節リウマチ 7 ★☆★
***** 腸内細菌と慢性関節リウマチ ******
2)腸内細菌蛋白とDR抗原との類似性
1. 大腸菌heat shock protein(HSP)のdnajのアミノ酸配列がDR抗原のQKRAAと
一致することが確認された。
2. 大腸菌のOmpA、OmpC蛋白、LPSに対する抗体がRA患者の血清中や
関節液に見出された。
この蛋白のアミノ酸配列を調べたら、DR4との間でNYGVVが一致した。
この配列は構造上分子の外側に位置し、抗体や各種レセプターに認識されやすい。
以上、腸内細菌が腸で炎症を起こし、また、体の奥深く侵入すると、リンパ球が自己
(DR4など)か非自己(細菌など)かの区別がつかなくなり、抗体を作って感作リンパ球
をつくってしまい、炎症が起こる。
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吉川和宏ら 中部リウマチ 、 28(2);107-108(1997) より
参考: 1. HSP 生体が5~10℃の高温に曝されると、急速に合成が起こる蛋白質。
2. QKRAA アミノ酸の略号
Q:グルタミン K:リジン R:アルギニン A:アラニン
3. DR4 組織適合性抗原、クラスⅡでリンパ球に存在する。
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