漢方薬の驚異 第109回 お血(おけつ)の生薬 -8-

三稜(ミクリ科のミクリの根茎の外皮を削り乾燥させたもの)
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前回のお血(おけつ)生薬の続きで、陳旧性のお血を形成している場合、活血だけでは不充分な時に
使用する破血薬と呼ばれる生薬のお話です。
桃仁、紅花、蘇木、牛膝(ごしつ)の続きで、
今回は三稜(さんりょう)です。

●三稜(さんりょう)

○基原 カヤツリグサ科(Cyperaceae)

Achyranthes bidentata Blume
ウキヤガラの塊茎を乾燥したもの。

○成分

精油

○薬理

現代薬理学では、あまり解明されていない。
莪朮(がじゅつ)と似ているが、吸収促進作用がある。
活血の力は三稜が強く、理気の力は莪朮(がじゅつ)
が強い。
両者を併用すると、破血行気の効果が増強する。
腹腔内腫瘤、月経不順に効果がある。

「増補能毒」には、長期の血塊積聚、心膈の病
飲食の不消化に、月水の不通、産後の腹痛む、
瘡腫の堅い物などに用いる。この薬は血気を
破るもの。
気虚で胃の弱い物には用いない。
薬性が強いので長く服用してはいけない。
となっている。

三稜、莪朮、べっ甲、紅花、当帰、芍薬などは
腹部腫瘤(肝硬変・肝脾腫大・肝臓がん)などに
山本先生は使用された。

□注意・免責事項

◎体の状態は個人によって異なっています。現在治療中の方は
かかりつけの主治医と相談をしてください。
◎ご自分の責任の範囲でご利用ください。記載内容を利用し
生じた結果について、当方では責任がとれませんのでご了承
ください。
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