漢方薬の驚異 第77回 中寒
実は夏の方が、中寒の方が多くなります。
今日は、そのお話。
前回、中寒・・・外因による寒証、寒邪に中る(あたる)事。
と説明しました。
中とはあたる事。寒邪にあたる事を意味しています。
「あたる」とは、命中するという意味があり、
例えば、
1.的に中る(あたる)
2.予報が中る(あたる)
3.フグ毒に中る(あたる)
などの意味で使われています。
寒に中る中寒にも、2つあります。
1つは、臓腑の中寒。
体の内部の寒証。外部の冷気に中って起こってくる冷えで
腹痛・下痢症状として表れるケースが多い。
もう1つは経絡の中寒。
寒邪が体の外側に沿って中った状態。
四肢末梢の筋肉・血管・神経などに障害が起こる。
脚が冷える、手が冷えるケースが多い。
漢方では、この2つの中寒に対して用いる処方が異なります。
この臓腑の中寒の基本処方は、
甘草乾姜湯(かんぞうかんきょうとう)です。
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