「5つのM」で健康寿命を延ばしませんか? ②
前回、『最高の老後「死ぬまで元気」を実現する五つの M 』の1つ目「Mobility からだ 身体機能」をご紹介しました。
五つの Mは、アメリカのマウントサイナイ医科大学の老年医学緩和医療科で、高齢者診療にあたっている山田悠史医師が提言しているものです。
アメリカには小児科があるように、高齢者のための「老年医学」があるのですね。
今回は残り4つをお伝えします。
- Mind こころ 認知機能・精神状態
65歳以降、脳の容積は1年あたり7㎥ずつ減っていきます。
高齢者は年々認知症リスクが高まっていくのですね。
医学誌「ランセット」は、高齢期に、「喫煙」・「うつ」・「社会的孤立」を排除することで、認知症のリスクを下げられると紹介しています。
- Medications くすり 多剤服用
高齢者になれば複数の持病を抱える方が増え、その方は複数の薬を併用することになります。
薬が増えれば増えるほど、ある薬が他の薬の効果をより強めたり弱めたりする薬物相互作用のリスクが上昇。
かかりつけ医・かかりつけ薬剤師を決め、オーケストラの指揮者のように、薬の足し算引き算を、適切かつ総合的に判断してもらうことが大切です。
- Multicomplexity 予防 多様な疾患
糖尿病・高血圧・心疾患などの慢性疾患にどう対応していくかがポイントです。
たとえば、腎機能を回復させようと治療に集中すると、心臓に負担をかける場合があります。
腎臓と心臓でどちらも100点の治療を目指すのは難しいのです。
あえて両方とも60点の治療をするという選択肢が必要になるケースもあります。
もちろん、複数の持病を抱えないように予防することが大前提です。
- Matters Most to Me いきがい 優先順位
「長生きすること」を優先するのか、「短くてもいい、これまで通り生活を変えずに生きること」を選択するのか、正解はありません。
自分の人生における優先順位を決めておくと、自分が望む治療が受けられ、納得のいく時間を過ごせる可能性が高くなります。
また、趣味や生きがいがある人は、趣味などがない人と比べて死亡リスクが低く、自立度も高いという研究結果があります。
それぞれの M は当たり前のことかもしれません。
当たり前を実行することが、豊かな老後を過ごす処方せんのようですね。
興味のある方は書籍を読んでみてくださいね。
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