夏にオススメ、「びわ湯」でさっぱり
8月に入り、今年も厳しい暑さが続きそうですね。
コロナ渦も第7波となり、運動不足の方も多いためか、例年よりも夏バテのご相談が増えています。
- お腹の調子が悪い
- 寝苦しくて眠れない
- メンタルの不調
などで、体調不良の方が例年以上に多いように思います。
お聞きすると、暑くてクーラーや扇風機によく当たっている、冷たいものを多く取っているご様子。
夏バテの対策は、まずは「お腹は冷やさないこと。」
お腹が冷えると栄養吸収も悪くなり、 体の基礎体力も落ちます。
基礎体力が落ちると免疫力が落ち、自律神経やホルモンバランスも乱れ、感染症に弱くなり、メンタルの調子も悪くなってきます。
そして、一日一回は汗をかいて運動すること。
真夏は日中は難しいですが、早朝や夕方に、軽いウォーキングやラジオ体操、ストレッチ、スクワットはいかがでしょうか。
できる範囲で、毎日少しずつ続けることが大切です。
将来のフレイル予防にもなり、生涯現役で歩ける筋肉を維持するためにも、40代50代から始めて習慣づけたいですね。
もうひとつ、今回は夏におすすめの生薬をご紹介します。
好きな方も多い「枇杷」は、バラ科の常緑高木で、栽培品種は中国が原産です。
枇杷の名前の由来は、葉や実が楽器の琵琶に似ているからなのだとか。
楽器の琵琶は元々「枇杷」と書かれていました。その後、琴や瑟(しつ)の連想から「琵琶」になったと言われています。
「枇杷」の字はもっぱら、植物に限定されるようになったようです。
生薬の「枇杷葉」は枇杷の葉の裏の柔毛を取り除いて乾燥させたもの。
内服から外用まで幅広く用いられ、現在も湿疹やあせも予防のための入浴剤に配合されています。
漢方薬では、枇杷葉は肺の炎症を取り除き、鎮咳、止吐などの作用があります。
鼻炎を治し、気管の炎症を鎮める「辛夷清肺湯 しんいせいはいとう」や口内炎、舌の痛みや腫れ、歯周炎など、口腔内の炎症を鎮める「甘露煮 かんろいん」などに配合されています。
インドの古い仏教経典では枇杷の木は「大薬王樹(だいやくおうじゅ)」、つまり薬の王様として紹介されていて、枝、葉、根、茎、種の全てが薬として利用されていました。
日本でも奈良時代に、施薬院や寺院で枇杷の葉を病人に薬として使用していたということが伝えられています。
江戸時代には暑気払いに枇杷葉湯という飲み薬が広まり、銭湯では「びわの葉湯」につかり、暑さで疲れた体をいたわっていたのだとか。
自宅で「びわの葉湯」を楽しむこともできます。
- 15~20枚の葉を採取し、よく水洗いします
- 1の葉の裏面の細い毛を落とします
- 2の葉を2~3 センチほどに刻み、布袋などに入れて浴槽に浮かべるとできあがり。
ネロリドールなどの精油成分を含むため爽やかな香りが楽しめます。
あせもや湿疹の予防のほか、ぬるめのお湯にゆっくり浸かるとよく温まり、腰痛・関節の痛み・足腰の冷えにもおすすめです。
夏はシャワーだけで済ませる方も多いですが、ゆっくり「びわの葉湯」を楽しみ、クーラーで冷えた身体を温めてみませんか。
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