炎症には4つの種類が -老化、がんも慢性炎症がカギ-

2017013
明けましておめでとうございます。
今年も健康に関する情報を発信して参ります。どうぞよろしくお願いします。

今年初めてのテーマは、炎症について。
炎症とは、「赤くなる」「熱くなる」「腫れる」「痛みが出る」が四主徴と
言われています。病気になると、肝炎・腎炎・鼻炎・膀胱炎など炎症が伴います。
炎症には、急性炎症・慢性炎症・局所的弱い炎症・自然炎症があると分かって
きました。
急性炎症は、細胞に細菌やウイルスに感染を起こし、さまざまな免疫細胞が闘い、
その結果死んだ細胞や破壊されたウイルスなど死骸やゴミとして排泄されますが、
その際に起こる生体の自己防衛反応の1つと見ることができます。
つまり炎症とは免疫のシステムが異物と戦っている証拠とも言えます。
急性炎症の場合は、原因は判明しやすく対応もしやすい反応と思います。

しかし、慢性炎症はむしろ自傷行為のような炎症です。慢性関節リウマチや
膠原病などの自己免疫疾患は、初めは自己防衛反応の急性炎症で生体は対応
しますが、いつの間にか急性の炎症が慢性化して自己の組織や細胞を敵とみなし、
生体は自分の体を攻撃してしまいます。
これらは、自傷行為の炎症と言われる慢性炎症です。

局所的弱い炎症とは筋肉や皮膚、骨といった組織のある部分に起こるもので、
体力の弱った時に微弱に起こる炎症がありますが、精密検査等でみつかる
弱い炎症です。

最後に、自然炎症と呼ばれるものは誕生から死ぬまで、健康な時にも常に
起こっている弱い炎症です。古い細胞を壊して、新しい細胞を作るためにも
新陳代謝に必要な炎症と呼ばれるものです。
誕生・成長・発達・成熟と段階を踏むためにもこの自然炎症という弱い炎症で
穏やかなエネルギーを利用して生命活動を行っていると推測されています。

最近の研究では、老化もがんも慢性炎症が関わっている事が分かってきて
います。生きている限り炎症とは無縁にならない体ですが、炎症を上手く
コントロールできると色々な難病や老化にも対応できると思います。


現代医学の抗炎症薬は素晴らしい効き目の物がありますが、副作用も強い物が
多いです。
一方漢方薬の抗炎症作用は、急性炎症にも慢性炎症にも対応できる生薬が
数多く存在し、副作用も少ないです。

今年も漢方薬を使って、健康な毎日をお届けします。

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