若い女性に増加する子宮内膜症
若い女性に増えている病気「子宮内膜症」
近年、若い女性に増えている病気に「子宮内膜症」があります。 女性の体にはサイクルがあり、妊娠の為に準備した子宮粘膜が必要なくなった場合に体外へ排泄されます。
これが月経です
ところが、ストレス・痛み止めの長期連用などによって血流障害を起こしてくる場合、本来月経として体外へ排泄されるべき子宮内膜が腹腔に停滞します。
そして、排泄されずに腹腔に残った子宮内膜が次の月経サイクルで再び増殖・出血・死滅し、これが繰り返され同じ場所にたまります。そこが炎症を起こし、周囲の臓器との癒着も起こってきます。主に、卵巣や卵管、子宮と膀胱の間、子宮と直腸の間、腹膜の表面などにできるものを「子宮内膜症」といいます。
また、子宮内膜が子宮の筋層の間に分け入り 子宮壁に散らばって増殖・出血を繰り返し、子宮壁が厚く固くなる病気が「子宮腺筋症(せんきんしょう)」です。
子宮内膜症組織が最もできやすい場所は、卵巣です。卵巣内で子宮内膜組織が増殖・出血を繰り返し、たまった血液が褐色に見えます。この状態が「卵巣チョコレート嚢胞(のうほう)」です。
チョコレート色の膿のような嚢胞(チョコレート嚢胞)ができますが、これは顆粒球の死骸なのです。
(顆粒球とは、白血球の中の約60パーセントを占め、主に細菌と戦ってくれる血液成分です。)
ストレスによる交感神経緊張の極限症状でよくおこります。
いずれの場合も、病気の流れは下記のような流れになります。
- 交感神経緊張状態の持続
- 冷え/ストレス/鎮痛剤の長期連用
- ↓
- ホルモンバランスの異常
- 血流障害
- ↓
- 子宮や卵巣の異常
改善ポイントは?
- (1) 生活パターンを見直す (働き過ぎ・心の悩みを除く)
- (2) 冷えを除く事 外部ストレス (冷房・薄着に注意)
- (3) 副交感神経を優位にして血行をよくし、組織の修復 (食事・軽い運動・入浴・漢方)
- (4) 痛みを抑えるために使用する消炎鎮痛剤を少なくする。 (交感神経優位にし、血行の循環障害が起きるため)
漢方では・・・
子宮内膜症・子宮腺筋症・卵巣チョコレート嚢胞を「お血(おけつ)」と考え、血の流れを良くし、「お血」を改善する漢方薬を使用します。
また、化膿性炎症を防ぐために金銀花(きんぎんか)や連翹(れんぎょう)などが配合された漢方薬も使用します。
少しずつ血行をよくして冷えを改善し、再発しにくい体質に導きます。
現代のストレス社会、生活環境の変化で、この病気は大変増えています。
通常の月経痛と違って、3ヶ月、6ヶ月前より痛みが強くなってきた人、原因不明の 不妊症の人はこの病気が隠れている可能性があります。
漢方で「お血」の改善が重要と思います。
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