慢性関節リウマチ -治療と漢方薬-

★☆★  慢性関節リウマチ 3  ★☆★

この病気の本体は関節の「滑膜」(かつまく)の炎症である。

この滑膜は関節の滑り面である軟骨に栄養補給する関節液を作る組織。

滑膜の炎症が起きると手足の関節が腫れ、こわばり、痛む。

最悪のケースでは、

1. 滑膜の炎症

2. 軟骨破壊

3. 関節の骨と骨の癒着、変形

滑膜の炎症の炎症の段階で病気を抑え込むために、

最近では、免疫機構に働きかける効き目の強い抗リウマチ薬を

早い時期から使用されるようになった。

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リウマチの治療薬には

◎免疫抑制剤・免疫調整剤・・・・・免疫機構に働く抗リウマチ薬

◎副腎皮質ホルモン剤・・・・・炎症を鎮める作用のあるステロイド薬

◎非ステロイド消炎鎮痛薬

15年前にアメリカで先に承認された免疫抑制剤 (メトトレキサート)

商品名 リウマトレックスが最近よく使用されている。

 

◎生物学的製剤・・・・・生物学的製剤とは、最新のバイオテクノロジー技術を
駆使して開発された新しい薬で、生物が産生した蛋白質を
利用して作られています。
関節リウマチの炎症や痛み・腫れ、そして骨や軟骨などの
関節破壊を引き起こす原因となる物質を抑えることにより、
その効果を発揮します。

腫瘍壊死因子(TNF-α)をターゲットとした治療法が
注目されている。

・可溶性TNF-αレセプター 商品名 エンブレル
・抗TNF-α抗体      商品名 レミケード

生物学的製剤には非常に高い炎症抑制作用がありますが、投与中は
特に肺炎や結核などの感染症に注意が必要になります。

TNF( Tumor Necrosis Factor[ 腫瘍壊死因子])は免疫機能や
炎症反応に関係するサイトカイン(活性因子)と呼ばれる物質
の一種で、関節リウマチの炎症や痛み・腫れ、そして骨や軟骨などの
関節破壊を引き起こす代表的な物質です。

関節リウマチの患者さんの関節内では、TN Fが過剰に作られている
ことがわかっています。

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リウマチの漢方治療は、慢性増殖性炎症をいかに止めるかがポイントです。

漢方薬では、増殖性の炎症がある場合、清熱涼血薬(生地黄、牡丹皮日、玄参)

と駆く血薬(桃仁、紅花、蘇木、当帰尾)を使用します。一般的なエキス製剤では、

桂枝茯苓丸、桃核承気湯、通導散、きゅう帰調血飲第一加減などを中心として、

慢性炎症に対応します。

関節の炎症、寒証で痛みの強い方には桂枝加朮附湯、十全大補湯合大防風湯

などで痛みの軽減を行います。

炎症が治まり、寛解の時期には体質改善の漢方薬である竜胆瀉肝湯などで

慢性炎症が起こりにくい体質に改善を行います。

漢方薬を使用していると、リウマチ患者さんは感染症に強くなります。
これは、大変重要で有効な治療手段と考えます。

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