関節リウマチの早期診断基準 -2010年発表-
早期診断基準
★☆★ 新しい基準 ★☆★
関節リウマチを早期に診断するための
新しい診断基準が、アメリカリウマチ学会と
ヨーロッパリウマチ学会によって作成された。
2010年に発表された。
以前は1987年に、発症後8~10年
たった患者さんの症状を基に作られたもので、
早期の患者さん診断にはつながりにくかった
といえます。
新基準の項目は、大きく4つに分けられて
それぞれ点数化されています。
点数の合計が6点以上ある場合に、
関節リウマチと診断されます。
□腫れ・痛みのある関節の数
□免疫の異常
リウマトイド因子、抗CCP抗体など
□症状の持続時間
以前の診断基準は症状が6週間以上の持続でしたが
新基準は、6週間未満でも合計点数が高いと関節
リウマチと診断されます。
□炎症反応
CRP、ESR血沈を調べます。
肩や肘などの中・大関節、
指や手などの小関節に分け、
いくつの関節に腫れ・痛みが
あるかによって点数が決められています。
項目が4つに分けられている。
それぞれの点数を算出し、合計が
6点以上の場合に関節リウマチと診断される。
■■①腫れ・痛みのある関節の数■■
中・大関節に1つ以上の腫れまたは疼痛関節あり・・・・・・0点
中・大関節に2~10個の腫れまたは疼痛関節あり・・・・・1点
小関節に1~3個の腫脹または疼痛関節あり・・・・・・・・・2点
小関節に4~10個の腫脹または疼痛関節あり・・・・・・・・3点
少なくとも1つ以上の小関節領域に10個を越える・・・・・・5点
腫脹または疼痛関節あり
★「中・大関節」とは肩関節、肘関節、股関節、膝関節、
足関節(くるぶし関節)を指す
★「小関節」とは手足の指、足の関節の大部分、それに
手首の関節を指す。
★「小関節領域」には、上記以外のあげていない関節
DIP( 指の第1関節)
第1CM(親指の付け根の関節)
第1MTP(足の指の第1関節)
■■②免疫の異常■■
リウマトイド因子、抗CCP抗体ともに陰性・・・・・0点
リウマトイド因子、抗CCP抗体の少なくとも
1つが陽性・低力価 ・・・・・・2点
リウマトイド因子、抗CCP抗体の少なくとも
1つが陽性・高力価 ・・・・・・3点
○陽性・低力価 正常値上限の1~3倍まで。
陽性・高力価 正常値上限の3倍以上。
■■③症状の持続時間■■
6週間未満・・・・・・0点
6週間以上・・・・・・1点
■■④炎症反応■■
CRP、ESRともに正常・・・・・・・・・0点
CRP、ESRいずれかが異常・・・・・1点
(アメリカリウマチ学会・ヨーロッパリウマチ学会の
新関節リウマチ分類基準より)
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