漢方薬の驚異 第29回 四物湯(しもつとう)~その5~

前回まで四物湯の構成生薬4つのお話をしてきました。
今回は四物湯処方の薬効についてです。

★A.老化を防ぐ作用

1.特に皮膚の老化予防に有効。

2.運動麻痺・骨や筋肉の萎縮を防ぐ。

★B.月経異常を治す

1.消炎・止血作用

2.止血作用

★C.慢性炎症性疾患

たった4種類の生薬でこの様な薬効を示します。

老人に多い、老人性皮膚掻痒症に使用される漢方薬、
当帰飲子(とうきいんし)。
この処方の中には、四物湯が基本処方として入っているため、
皮膚の老化によって起こる、皮脂腺・汗腺の萎縮や皮脂分泌不足を
改善する作用があります。それに、下の生薬が加わり

◎四物湯+何首烏(かしゅう)・・・・・皮膚の老化に有効

◎四物湯+黄耆(おうぎ)・・・・・・・皮膚機能をよくする

皮膚機能を高め、しっとりとしたお肌に回復させる作用があります。

これからの高齢化社会にはとても重要になってくる漢方薬だと思います。

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