桜の木の皮を使った漢方薬 -十味敗毒湯-
今年の冬は寒かったので、とても綺麗な桜の花が
咲きました。
例年より開花が早く、4月初めの春の嵐であっと いう間に葉桜になりました。
桜は花王と称され、昔は花といえば、桜を指した ようです。
実は、この桜の木の皮を使った十味敗毒湯 (じゅうみはいどくとう)という漢方薬があります。
十味敗毒湯は、江戸時代の後期の名医 華岡青洲(世界で初めて全身麻酔を用いて 乳がん手術を成功させた外科医)が作ったと されている、日本オリジナル処方です。
有吉佐和子さんの小説「華岡青洲の妻」でご存知の方も多いと思います。
私も、以前 青洲先生の里・和歌山県紀の川市名手を訪れたことがあります。
コラム参照 医聖 華岡青洲先生の里
(きぐすり.com)
十味敗毒湯(じゅうみばいどくとう)は名前の通り、十種類の生薬で 構成されており、
『1つの目のグループは、 皮膚の炎症や毒素を去る消炎・解毒作用により、
化膿改善作用のグループ。』
桜の樹皮部分の桜皮( おうひ ) 柴胡(さいこ ) 桔梗( ききょう) 甘草( かんぞう )。
『2つ目は、血管拡張し、血行を良くする作用。
発汗・発散作用を強めて皮膚をきれいにして、 痒みを取るグループです。』
防風( ぼうふう ) 荊芥( けいがい ) 独活 ( どっかつ ) 川芎( せんきゅう )
他に利水・皮膚分泌物の除去作用の茯苓( ぶくりょう )、
発散補助、消化促進作用の生姜( しょうきょう )が含まれています。
薬の作用としては、ニキビ、化膿性疾患、アトピー、じんましん、湿疹、水虫などを治す作用があります。
桜の木に関して、「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」といわれています。
桜を勝手に切ると、そこから腐って枯れることがあります。
くれぐれも勝手に桜の木や皮を切り取らないようにしたいものです。
(注: 上の画像の花は、芍薬です。)
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