漢方薬の驚異 第88回 体の浮腫

梅雨の湿気の多い毎日、体に余分な浮腫(ふしゅ)のある方は
とても重だるい季節と思います。

浮腫は医学用語で「むくみ」のことをいいます。

前回の苓姜朮甘湯 (りょうきょうじゅつかんとう)
の利用方法についてお話します。

この処方は、主に下半身の浮腫と寒冷時の痛み・
重だるさに用いるのを特徴としています。

いったい体の浮腫によって、どのような症状が
出るのでしょう?

●皮膚に浮腫・・・しびれ

●筋肉に水貯留・・・重だるさ、こむら返り

●動作・・・機敏に動けなくなる。つまづき易い。
(電気のコードや、少しの段差でつまづく)

●冷え・・・外気によって、すぐに冷えやすくなる。

苓姜朮甘湯 (りょうきょうじゅつかんとう)
構成生薬(甘草 乾姜 茯苓 白朮)

甘草・乾姜は、冷えに対応。

茯苓・白朮は、浮腫の利水に対応。

この6月、7月上旬の梅雨明けまでの季節は、
苓姜朮甘湯を利用できる季節だと思います。

前回も書きましたが、

●●適応症としては、

1.冷え性

2.坐骨神経痛

3.夜尿症

4.白色帯下

5.下肢及び全身浮腫

尿量が増えて、体が軽くなり大変喜ばれる処方です。

□注意・免責事項

◎体の状態は個人によって異なっています。現在治療中の方は
かかりつけの主治医と相談をしてください。
◎ご自分の責任の範囲でご利用ください。記載内容を利用し
生じた結果について、当方では責任がとれませんのでご了承
ください。
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