漢方薬の驚異 第79回 臓腑の中寒 その1
前回「 第78回 中寒基本処方」の続きで、今回は臓腑の中寒です。
臓腑の中寒とは食べ物、飲み物で胃袋が直接冷やされ
足が冷えて、冷えた血がお腹にもどり、内部冷却した
状態です。
代表処方は、人参湯です。
●構成生薬
人参・白朮・乾姜・甘草
症状としては、腹痛・下痢・嘔吐があり口渇なく尿量も
多い人です。
基本処方は、甘草乾姜湯に人参+白朮
人参は、補気ではなく心窩部の疼痛を取るために
入っています。
鴨溏(おうとう)といって、水鳥のフンのような
ベタベタした少量頻回の便が出るときにも使われます。
冷えが強くて、痛みや下痢が強いときは附子を加えて、
附子理中湯として運用されます。
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