漢方薬の驚異 第57回 小柴胡湯(しょうさいことう) その2
今回も和解剤の中でも代表的漢方薬、小柴胡湯についてです。
小柴胡湯の応用方法をお伝えしたいと思います。
1.胸脇苦満(きょうきょうくまん)、2.往来寒熱(おうらいかんねつ)
に使用する漢方薬とされていますが、
その他に、色々と応用される漢方薬です。
抗生物質が効かないウィルス性の感染症や炎症治まった後、
再び熱を出した時、
長い間、風邪をひいて治らない時、
発熱と同時に嘔吐がある時、
月経中の風邪に、
抗生物質で胃腸障害がある時などに応用されます。
小柴胡湯の使い方は、薬能を理解すれば下記疾患に応用できる事が
分かります。
1.熱性疾患に応用
2.向精神薬としての小柴胡湯
3.皮膚科に応用
4.胃薬としての小柴胡湯
5.鎮咳去痰の方剤として
前回第56回メルマガでお知らせした薬能を参考にして下さい。
柴胡+黄ごん・・・・・炎症に使用する消炎解熱剤
黄ごん+半夏・・・・・胃の炎症
半夏・・・・・・・・・ 止嘔、鎮咳去痰、胃・気管支カタル、鎮咳・鎮嘔・
制吐作用あり
半夏+生姜+人参+甘草+大そう・・・・胃薬
柴胡+甘草+大棗・・・・向精神薬
以前多くの慢性肝炎患者に使用されて、副作用が大きな社会問題になりました。
急性肝炎、慢性肝炎には、症状に合わせて生薬の加減が必要です。
現在、小柴胡湯とインターフェロン製剤の併用は禁忌となっています。
間質性肺炎を発症するケースがあります。
(100万人あたり88人として0.00088%の発症率) 注意が必要です。
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