漢方薬の驚異 第53回 桂芍知母湯(けいしゃくちもとう)
今回も風湿を取る代表的処方、
桂芍知母湯(けいしゃくちもとう)のお話。
生薬は、
麻黄(まおう)、蒼朮(そうじゅつ)、防風(ぼうふう)
附子(ぶし)、桂皮(けいひ)、乾姜(かんきょう)、
知母(ちも)、芍薬(しゃくやく)、炙甘草(しゃかんぞう)
この処方も、去湿痺(きょふうしつひ)、利水、散寒(さんかん)が主体の
処方構成となっています。
そして、清熱を配合して局所的な熱のある場合に用いられます。
去風湿生薬として
麻黄(まおう)、蒼朮(そうじゅつ)、防風(ぼうふう)の3つの生薬が
利水作用があり、浮腫やしびれの改善をします。
冷えを取るために、
麻黄(まおう)、附子(ぶし)、桂皮(けいひ)、乾姜(かんきょう)
痛みを取るために、
附子(ぶし)。
局所の炎症には、
知母(ちも)で炎症を取ります。
筋肉のケイレンは、
芍薬(しゃくやく)、炙甘草(しゃかんぞう)。
このような寒と熱が混ざる複雑な病態をもつ疾患に、
慢性関節リウマチがあります。
炎症が強い場合には石膏を加えたり、他の去湿痺(きょふうしつひ)の
処方を組み合わせる事も考えられます。
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