漢方薬の驚異 第51回 疎経活血湯(そけいかっけつとう)
風湿(ふうしつ)の話をしてきましたが、今回から風湿を取る代表的処方の話。
疎経活血湯(そけいかっけつとう)です。
この処方は、風湿痺(ふうしつひ)に有効な処方構成となっています。
去風湿生薬として
威霊仙(いれいせん)、きょう活(きょうかつ)、防風(ぼうふう)
白し(びゃくし)、蒼朮(そうじゅつ)、防已(ぼうい)
牛膝(ごしつ)、川きゅう(せんきゅう)が配合されていて、
当帰(とうき)、芍薬(しゃくやく)、地黄(じおう)で滋陰補血。
桃仁(とうにん)で活血、
茯苓(ぶくりょう)で利水、
竜胆(りゅうたん)で清熱の作用があります。
去風湿で、利水して、疼痛、しびれ、むくみ、浮腫、水腫などを
目標に使用すると良いです。
本方は、経験的に
「酒飲みの脳卒中あと」によく用いられており、
赤ら顔で、元気の良い、半身不随の方に良く奏効する処方です。
お血があきらかな場合は、通導散や桂枝茯苓丸などの薬を、
血虚が強い時は、四物湯や当帰芍薬散を、
気虚がある時は、補中益気湯や四君子湯などを、
寒証が強い時は、附子製剤を加えて
加減する事が重要と思います。
とても効きの良い漢方処方と思います。
お気軽にお問い合わせください
TEL:078-371-4193
受付時間:月〜水・金 9:00〜18:00 / 土 9:00〜15:00
(土・日・祝日除く)