寒暖差と「五月病」 ~自律神経をいたわる季節の整え方~

春から初夏へと季節が移り変わるこの時期、昼夜の寒暖差が大きく、日によっては10度以上気温が変動することもあります。

こうした気候の揺らぎは、私たちの自律神経にとって大きな負担となります。

自律神経は、体温調節や消化、呼吸、睡眠、情緒の安定など、生命活動をかげで支えている重要な神経です。

寒暖差や気圧の変化、生活リズムの乱れなどのストレスが重なると、自律神経のバランスが崩れ、

  • なんとなく体がだるい
  • 夜ぐっすり眠れない
  • 胃腸の調子が悪い
  • 気分が落ち込む

といった、いわゆる「五月病」のような不調を引き起こします。

漢方ではこうした状態を気の巡りが滞っている「気虚(エネルギー不足)」と「気滞(気の滞り)」ととらえます。

そんなとき、身体と心をやさしく整える漢方薬が役立ちます。

たとえば、「香蘇散(こうそさん)」はストレスによる気の滞りに、「加味帰脾湯(かみきひとう)」は疲れやすく不眠がちな方に向いています。

冷えと疲れが気になる方には「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」などもおすすめです。

あわせて、食養生も大切です。

寒暖差が激しいこの時期は、体を冷やさないように気を配りつつ、胃腸にやさしい食事を心がけましょう。

たとえば、旬の新じゃが・新玉ねぎ・そら豆は気の巡りを助け、胃腸を整えます

温かい汁物や雑炊、発酵食品(味噌・ぬか漬けなど)も、自律神経を落ち着かせる力があります。

また、朝食を抜かずに規則正しい生活を心がけることも、体のリズムを整えるうえでとても大切です。

5月は自然も私たちの心身も揺れやすい時期。

「なんとなくしんどいな」と感じたら、頑張り過ぎず、一度立ち止まってみませんか? 

季節の変わり目こそ、漢方の知恵で心と体にやさしいケアをして行きましょう。

未病、不定愁訴、病名のつかないつらい症状などでお困りの方は漢方薬局けんこう屋へご相談ください。

症状だけでなく体質、既往歴などトータルに考え、患者ごとに最適な処方でお客様によりそいます。


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