感染症専門医が語る現場最新情報 -さらなる危機感を-
今年も残り少なくなりました。年末の大掃除なども気になり、気ぜわしく過ごされていることと思います。
新型コロナウイルス感染症の累積患者数が日増しに増え、重症患者数も増加しています。
今後は今まで以上に、十分な対策と注意が必要です。
埼玉医科大学総合医療センターで、新型コロナウイルス感染症患者の指揮を執る感染症専門医の岡秀昭先生が Facebook で一般の方向けのメッセージを書き込まれました。
現場の第一線の医療従事者の声を知っておいていただければと、少し長いですが一部を抜粋します。
「新型コロナウイルス感染症は、今まで感染症専門医が診ていましたが、最近は感染症を専門とする内科のみならず外科に対応してもらっています。つまり私たち専門の医師だけでは新型コロナウイルス患者を診るには限界を迎えており、結果として他の専門家の診療にも支障が出始めています。現在のような体制ではガンや脳卒中、心臓病のような命に関わる病気の診断が遅れ、治療も滞ることになります。
入院症例も以前は確かに風邪みたいな軽症患者が多かったのですが、現在は半数近くが酸素を投与しないと呼吸不全になってしまいます。これは定義によっては中の上以上の重症度になります。「新型コロナウイルスはただの風邪」との意見もありますが、このような頻度で一週間も熱が続いて呼吸不全になる風邪は見たことがありません。「コロナはただの風邪」「コロナが弱毒化した」という変異説を真に受けない方がいいです。
確かに若い人は本当に風邪のように治るかもしれませんが、一人がかかると家族内感染が起きます。結果として大切な家族を苦しめ最悪、命を落とすことになりかねません。
たくさんの人が感染してしまうと一部は重症化し、すぐに氾濫する河川のように被害をもたらします。 これがこの感染症の恐ろしさです。仮に個人は大丈夫だとしても集団に及ぶと一気に危機的になるのです。かかっても特効薬があるか?
アビガンが効く保証はありません。より研究が進んでいたレムデシベルも WHO は推奨しないと言っています。唯一ステロイドだけが重症者の死亡率を下げることが分かっていますが、 特効薬とは言い難い。つまりかかったら自然に治るのを祈って重症化してしまったら、それを投与して回復を待つしかできない病気です。だから自然免疫など期待せずにかからないのが一番なのです。ワクチン開発が進んでいますがまだよくわかりません。まだ現時点では副作用の心配が拭えませんので少なくとも私は実用化されてもしばらくワクチンを打たずに様子を見るつもりです。」
と言われています。感染症専門の医師による、現状の新型コロナウイルスの怖さが非常に伝わってくるコメントであると感じます。
決して煽るわけではありませんが、かからないことが本当に一番大切です。
これから寒さが厳しくなる年末年始は十分にお気をつけてお過ごしください。
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