令和元年に思うこと ~未病のために漢方薬の活用を~

約30年余りの平成から令和に変わりました。
晴れやかな新年を迎えるような気持ちになり、多くの人々が喜びと決意を
新たに、新しい一歩を踏み出そうと感じる日になりました。
平成は戦争のない平和が続き、とても良い時代でした。

しかし、経済や世相は大きく変わり、温かい利他の心を優先する日本人の
良さが失われてゆく気になるのは、私が年を重ねたからでしょうか。

経済は閉塞感が漂い、若者は内向きで、大きな夢を語る人も少なくなったと
言われています。
企業は経営効率を強く求め、正社員が減り非正規雇用が増えました。
リストラにより40代で早期退職を求められる方もおられます。
以前のような結婚して、子供を2人作って、奥さんは専業主婦という
モデルケースは、ほぼなくなっています。
今後は、核家族及び高齢化がさらに進み、一人暮らしの老人世帯は
ますます増えるという統計もあります。

政府は人生100年時代、年金は70歳からと言い始めていますが、誰もが
それほど長く元気に働くことはできません。

人は誰もが老います。

どんなに元気な方でも、後期高齢者と呼ばれる75歳を過ぎると色々な
老いとの戦いになります。

骨粗しょう症、白内障、歯槽膿漏、糖尿病、脳卒中、心筋梗塞は進行してから
では遅すぎます。これからは、老いに対する対策が急務でしょう。
私の母も今年、在宅介護から施設へお願いすることになりました。転倒して
骨折して以降、日々できていた身の回りのことが、だんだん難しくなって
行くのを間近で見ていると、老いに対する対策はもっと早い段階から手を
打つべきであったと痛感しました。

恩師山本巖先生は、よく言われていました。

「腰や膝が痛くなってからでは遅いのです。若者よ。グルメや海外旅行や
遊びも良いだろう。しかし、蟻とキリギリスのたとえもある。必ずやってくる
老化に真剣に備えなければならないのだ。決して他人をあてにはできない。
また、頼りにしたりあてにするな。自分の身体は自分が守れ。」


厳しいですが、本当の優しさのお言葉と思います。
漢方薬は、予防医学において非常に優れた薬が存在します。

歯、目、耳の老化予防、足腰の老化予防の対策が可能な漢方もあります。
また、認知症に対応した漢方を予防的に服用すれば、発症を遅らせることは
可能であると考えられます。発病してからでは遅いのです

令和になり新しい気持ちで、老化予防や病気予防に良い漢方、食養生、生活習慣の
話を続けて発信させてもらいます。

皆様やご家族にとって良き時代が訪れます様に、ご健康とご健勝をお祈りいたします。

皆々様のお役に立てる漢方薬局を目指して。                          
                                                                        

                                              令和元年5月吉日   漢方薬局けんこう屋

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