瘀血(おけつ)とは? - 考え方と病態 -
瘀血(「おけつ」、「お血」とも書かれます)とは、臨床的仮説としてとらえる病態をいいます。
医学が未発達の時代に、 血が滞っていると想定した一種の仮説であり、うっ血や微小循環障害に関連しています。
瘀血の病態は現在の医学レベルからみれば、非常に複雑である。
おそらく単一の病態ではなく、いろいろな病態を包括していると推測される。
むしろ瘀血とは駆瘀血薬、駆瘀血剤を用いて良くなる病態と定義して、その病態を西洋医学的に解明してゆく方がよいのではないかと恩師である山本巖先生は言われた。
瘀血の病態には大きく分けて、5つの特徴的な病態をあらわす事が多い。
出血、腫瘤・線維化、舌象、皮膚甲錯、細絡などである。
- 出血・・・静脈性の出血で暗紫色。
黒くじわじわと出る。止まりにくい。
- 腫瘤・繊維化・・・子宮筋腫、繊維化(癒着・ケロイド)
強皮症(SSc)・CREST症候群・
多発性筋炎(PM)・SLE・肺繊維症
混合性結合組織病(MCTD)
- 舌象・・・瘀斑・瘀点、紫色の斑点、舌全体が暗紫色
- 肌膚甲錯・・・顔色唇どす黒い、かさかさする。
- 細絡・・・小さな血管の拡張
比較的色が暗紫色、赤黒いボルドー色に近くなることが 多い。
どのような時に、この瘀血は出来あがってくるのか、経験的な事しか分からないですが、
1.外傷、挫傷による内出血、手術。
2.婦人の生理異常、出産、異常分娩。
3.熱病。
4.寒冷の外傷。
5.精神的作用(ストレスの多い生活習慣・睡眠不足)
6.偏った食生活(肉食、甘い物好きな人)
このような方に、多く発生すると考えています。
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