慢性関節リウマチ -最近の血液検査等による診断-

★☆★  慢性関節リウマチ 2  ★☆★

近年,早期診断の補助となるような血液検査等が色々と可能になってきました。

1. 「血清アミロイドA蛋白(SAA)」 という血液検査

は先述のCRPよりも敏感に炎症を反映するため,早期診断や薬物治療の

減量の際にも目安にされています。

 

2 .「マトリックスメタロプロテアーゼ3(MMP-3)」という酵素

関節の軟骨を溶かすために滑膜(かつまく)から分泌され,滑膜の腫れ(炎症)が

強いほど多量に分泌されます。その一部が血液で測定できるわけで,多くの場合,

炎症反応(CRPやSAA)と並行して上昇します。ただ,MMP-3が先行して上昇

している場合に,早期リウマチの診断根拠となるかどうかについては検討の余地が

あります。

 

3. 「抗ガラクトース欠損IgG抗体」という血液検査

「リウマチ反応」が陰性の早期でも陽性になりやすく,同時にリウマチの強さに応じて

測定値が変動することが知られています。

 

4.  関節「MR検査」

従来のレントゲン撮影に代わって関節の滑膜の炎症が早期に分かりやすくなります。

以上のような血液検査や画像診断を併用することで,リウマチを早期かつ確実に診断し治療する

ことが可能になってきています。

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