漢方薬の驚異 第80回 臓腑の中寒 その2
今回も、臓腑の中寒です。
臓腑の中寒とは食べ物、飲み物で胃袋が直接冷やされ
足が冷えて、冷えた血がお腹にもどり、内部冷却した
状態です。
代表処方の人参湯「第79回 臓腑の中寒 その1」の次に紹介するのは、真武湯(しんぶとう)です。
●構成生薬
附子・茯苓・芍薬・白朮・生姜
散寒の附子と、利水の茯苓と白朮が主薬の処方です。
水滞のある寒証と呼ばれる病態に使用します。
下痢と浮腫が絡むときに使用すると良く効きます。
人参湯との最大の違いは、尿量が少ない。
体内に水滞があって、浮腫がある。
水滞のある方が、寒冷の作用を受けて下痢した時に
使用します。
●真武湯の目標は、
1.寒邪
2.下痢
3.利水障害がある。
4.小便不利
5.水溶性下痢
一方、●●人参湯の目標は、
1.寒邪
2.腹痛
3.利水障害は無し
4.小便自利
5.鴨溏(おうとう) 水鳥のフンのようなベタベタした
少量頻回の便が出るときにも使われます。
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