当店でご相談の多い病気のひとつに「自己免疫疾患」があります。

こちらのページでは、それぞれの病気についてご説明します。

自己免疫疾患

目次

自己免疫疾患とは

自己免疫疾患患者の増加

難病とされる病気で困っている方は年々増加しています。

厚生労働省が難病に指定認定している病気は、令和元年7月時点で333疾患あります。

その中には自己免疫疾患が多く、悪性関節リウマチ、潰瘍性大腸炎、クローン病、IgA腎症、全身性エリテマトーデス、全身性強皮症、ベーチェット病、天疱瘡など多くは、ガイドラインに沿って治療が進められます。


また、指定難病ではありませんが甲状腺のバセドウ病、橋本病、関節リウマチ、乾癬、乾癬性関節炎も難治性の自己免疫疾患です。

自己免疫疾患とは、本来なら外敵のウイルスや細菌から身を守るべき免疫系が、自分自身の健康な組織を攻撃することで起こる病気です。

自己免疫疾患って何?

自己免疫疾患とは、免疫の狂いと考えられます。
免疫の低下と亢進(こうしん。病状が高まって進むこと)が合わされたものとも考えられます。

●免疫の狂い=低下+亢進

低下で起こってくる病気が風邪体質、ヘルペス、肝炎、がん等です。

亢進で起こってくるものが、花粉症、喘息、アトピー性皮膚炎です。

免疫力が低下して起こる病気は言い換えると、「白血球が眠っている状態」とも言えます。

病原体との戦いである私たちの体ですが、細菌で起こる病は口内炎、膀胱炎、歯周病、肺炎、中耳炎、結膜炎、結核、前立腺炎など。

自己免疫疾患は細菌・ウイルス感染が引き金で起こってくることが多いです。

自己免疫疾患と呼ばれるには、

1.自己抗体が存在する。
2.標的臓器にリンパ球の浸潤がある。
3.特定のHLAと疾患が関係する。(遺伝性があること)
4.免疫抑制剤の効果がある。

では、自己免疫と自己免疫疾患とはどういう現象なのか
というと、自分自身の細胞や組織が老化すると自己免疫の作用によって排除されます。

その際に、自己抗体もできますがそれも排除してくれるのが、免疫細胞のT細胞です。

●老化 (細胞・組織)→→→排除→→→自己免疫 (正常な状態)

しかし、正常な細胞や組織が障害を受けるのが自己免疫疾患なのです。

●正常細胞 (細胞・組織)→→→障害→→→自己免疫疾患 (病的な状態)

年を重ねると自己抗体も増加してきますが、処理できる免疫力があれば自己免疫疾患は発症しません。

自己免疫疾患の種類

自己免疫疾患の種類について解説します。

大きく分けて、臓器特異的自己免疫疾患と全身性自己免疫疾患に分けられます。

●臓器特異的自己免疫疾患とは、
標的抗原と組織障害が1つの臓器に限定

自己免疫性甲状腺疾患(バセドウ病、橋本病)
インスリン依存性糖尿病
溶血性貧血
血小板減少性紫斑病
悪性貧血
潰瘍性大腸炎
ルポイド肝炎
膜性腎炎
重症筋無力症
多発性硬化症
尋常性天疱瘡
尋常性白斑
原田病
原発性胆汁性肝硬変など

●●全身性自己免疫疾患
細胞の核内成分(抗核抗体・抗DNA抗体など)が抗原になっていて多臓器に亘る障害

全身性エリテマトーデス
関節リウマチ
シェーグレン症候群
多発性胆汁性肝硬変など

次に主な自己免疫疾患の患者推定数ですが

1. 関節リウマチ                  120万人
2. 甲状腺機能亢進症(バセドウ病)  60万人
3. 1型糖尿病             50万人
4. 尋常性乾癬             10万人
5. 潰瘍性大腸炎             6万人
6. 全身性エリテマトーデス        5万人
7. シェーグレン症候群          4万人
8. 特発性血小板減少性紫斑病       3万人
9. ベーチェット病            2万人
10. 重症筋無力症              1万人 

生物学的製剤が開発され、関節リウマチ・潰瘍性大腸炎などは良くなるケースも多くなってきています。

発症原因と治療

自己免疫疾患の発症のしくみ

原因はまず
1.遺伝 (体質)
2.感染 (細菌・ウィルス)
3.女性ホルモン
4.ストレス

この上記4つが大きく関与していると考えられます。

     ↓
     ↓
     ↓

    免疫異常 →→→ 自己抗体の産生 (免疫抑制剤 ステロイド)

     ↓           ↓   
     ↓           ↓
     ↓           ↓
     ↓           ↓

         病態形成  (生物学的製剤)

以上の流れにより、免疫抑制剤・ステロイドや生物学的製剤が使用されています。

治療戦略は、
①感染の抑制

②自己抗体産生の抑制

③炎症の抑制

感染とストレスを取り、自己抗体産生を減少させると病態形成はしにくくなる
と考えられます。

「HLAと疾患との関係」についてこんな報告があります。西村泰治、病理と臨床16(5);581(1998)

 疾病   HLA患者陽性率%    健康対照群陽性率%  相対危険度%
強直性脊髄炎 B27    851.5 208 
ベーチェット病 B557    143.3
インスリン依存型糖尿病 DR468393.4
 関節リウマチ DR471413.3
全身性エリテマ DR232142.9
多発性硬化症 DR236143.4
重症筋無力症 DR9862716.4

自己免疫疾患と遺伝との関係

次に遺伝因子1/4、環境因子3/4と言われていますが、遺伝的な要因についてお話します。

特定のHLA(ヒト白血球型抗原)と疾患の相関関係が判ってきました。
HLA=MHC分子

○MHCとは?
細胞内の様々なタンパク質の断片(ペプチド)を細胞表面に提示する働きを持っています。
(抗原提示)
細胞に感染したウイルスや癌抗原、あるいは抗原提示細胞に貪食されたペプチドなどがMHC分子に結合して細胞表面に提示され、それがT細胞に抗原として認識されて免疫応答が始まり、ウイルスや癌など異物を排除する方向に働きます。


つまり抗原提示とは、細胞自身がウイルスに感染してますよガンになってますよ

と提示される様子をさします。

自己反応性のT細胞や自己抗体がHLAに反応することで、特定の自己免疫疾患につながりやすいことがわかってきました。
「遺伝・家系」発症リスクの相関性が分かっています。

HLAは生まれた時から染色体の中に遺伝子が組み込まれています。
すべて母親と父親の物を引き継いでいます。
遺伝子素因としてMHCクラスⅡ分子がHLA=DR4やHLA=DR1である人は、関節リウマチを発症しやすいMHCです。

HLA=DR4やHLA=DR1である人は、共通してMHCクラスⅡ分子の抗原結合部位が関節炎活性抗原と結合しやすいため、ヘルパーT細胞が活性化しやすく、関節リウマチが発症しやすいと考えられています。

感染症など炎症を引き起こすことは、特に注意が必要です。

遺伝×ストレス × 感染 × ホルモン異常 = 自己免疫疾患発症の要因と憎悪

次に、女性に自己免疫疾患の多い理由は、エストロゲンが関与している言われています。

自己反応性T細胞の選択が起こり、Th2からIL4によってB細胞が活性化し、自己抗原に対してエストロゲンホルモンが異常活性化して自己抗体が作られます。
つまり免疫抑制がかかりにくくなっている状態を作り出します。

特発性血小板紫斑病

●特発性血小板減少性紫斑病(とくはつせい けっしょうばん げんしょうせい しはんびょう ) とピロリ菌

自己免疫疾患の1つ、特発性血小板紫斑病の原因がピロリ菌の関与があることが分かっています。
上部消化管に存在するピロリ菌を除菌すると血小板が増加する(13%~ 100%)
ピロリ菌除菌が血小板減少性紫斑病の保険適用になっています。

ピロリ菌のタンパク質と血小板のタンパク質がとてもよく似ていいます。
それにより、生体は血小板に対する抗体を作ってしまうのです。免疫系のエラーです。

●掌蹠膿胞症(しょうせきのうほうしょう)とα連鎖球菌(常在菌)

特徴 中年女性に好発する難治性慢性皮膚疾患です。
手掌と足跡に無菌性の小膿胞を作ります。

治療法  扁桃腺摘出手術で80%以上の皮疹の改善 があります。

原因  自己免疫疾患的機序
 1. 掌蹠膿胞症患者は、扁桃のα連鎖球菌の抗体価が 上昇する。
  2. α連鎖球菌と皮膚の熱ショック蛋白(HSP)が共通抗原。
 ケラチンやコラーゲンに対する自己抗体が作られる。

原渕保明、臨床免疫、45(4):425(2006)

感染症α連鎖球菌のタンパク質と皮膚組織のタンパク質が良く似ているために起こってくる、自己抗体が組織を攻撃する免疫のエラーと考えられます。

自己免疫疾患は感染症との関連を指摘されています。
特に扁桃摘出によって改善されるケースを報告されています。

疾患病態改善率
掌蹠膿胞症足底、手掌の膿胞90%
IgA腎症血尿、放置すると透析70%
胸肋鎖骨過形成胸肋鎖骨の腫脹、疼痛   掌蹠膿胞症を合併(約80%) 90%
アレルギー性紫斑病紫斑の多発。3~10歳に多IgAが関係。70%
尋常性乾癬鮫肌の多発、難治性70%
ベーチェット病口内アフタ、目の炎症70%
リウマチ性関節炎朝のこわばり、関節痛70%
アキレス腱炎アキレス腱の炎症70%
     (旭川医科大学 耳鼻咽喉科・頭頸部外科 インターネットより) 

このような結果を見ると、扁桃での感染と自己抗体がとても関連性ある事が分かります。
いかに感染症を扁桃組織で、食い止めるかを考える必要性を感じます。

腸内細菌と自己免疫疾患の関係

腸内細菌と自己免疫疾患の関連性も研究されています。

1.遺伝(体質)
2.感染     →→→ 免疫系の賦活    ⇒⇒⇒  発症
3.ストレス     (Th1または,Th2の活性化)
4.女性ホルモン

自己免疫疾患の発症はこのように考えられていますが、腸内細菌のとの関連も影響のあることも研究されています。

中部リウマチという雑誌に、青木先生らが掲載されましたが

1)腸内細菌     →→ウサギ→→→ リウマチ様関節炎
 共通抗原     →→ヒト→→→ 症状の重症化で抗体陽性化(大腸菌 O:14株)  

2)大腸菌の熱ショック蛋白とDR抗原のアミノ酸配列が一致。

           青木ら、中部リウマチ、30:40(1999)

この結果よりかなり、腸内細菌の抗原に対する抗体が病気発症の因子になっている可能性を示唆した結果と思います。

自己免疫疾患の病態について

自己抗体の産生 ↑  ⇔  免疫抑制剤  ⇔   外来抗体産生抑制 ↓
炎症 ↑          ステロイド      感染症 ↑

自己免疫疾患に使用される免疫抑制剤やステロイドは、当初自己抗体の産生を抑制するが、外来の異物に対する抗体産生も抑制し、その結果感染症が再燃し、自己抗体の産生増加になる。

感染症の予防には腸管免疫の活性化と感染症防止作用のある物と免疫調整作用のある物を併用することが必要です。

自己免疫疾患と漢方薬

免疫抑制とは

自己免疫疾患を患うと医師からは、「この病気の原因は不明です」と言われ、「なぜ、私だけがこんな病気に・・・」とショックで落ち込んでしまう方が多いです。

しかし、たとえ病気の原因が不明でも、治す薬がステロイドホルモン剤のみであっても、生活習慣の改善、心の持ち方、漢方薬治療で体調も大変良くなってくるものです。

自己免疫疾患といわれる難病は以下のとおりさまざまですが、どの病気も免疫抑制が起こっています。

  • 皮膚や関節などの結合組織に炎症や変性が起こる膠原病(慢性関節リウマチ・全身性エリテマトーデス「SLE」、強皮症、ベーチェット病、シェーグレン病)
  • 甲状腺疾患(甲状腺機能亢進症・橋本病)
  • 大腸・小腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)
  • 腎臓疾患(IgA腎症、糸球体腎炎)

免疫抑制は次のような流れで起こります。

  1. 生活のストレスや暴飲暴食、夜更かし、などによって免疫系が酷使され続けて、白血球のリンパ球数が激減します。 
  2. 胸腺が萎縮し、胸腺で作られるT細胞と、骨髄で作られるB細胞とが減少します。 胸腺とは、健康な免疫細胞が育つための、胸にある重要な器官です。胸腺はストレスに弱く、強烈なストレスを受けると萎縮してしまいます。
  3. T細胞とB細胞が減少すると、免疫力が低下し、ウイルス感染、細菌感染が起こりやすくなります。
  4. 「自分と自分以外の敵を識別する力」に異常をきたし、自分自身を攻撃する「自己抗体」をどんどん作っていきます。
  5. 「自己抗体」、「免疫複合体」が細胞や組織を壊していきます。

つまり自己免疫疾患は、
(1) ストレスによる免疫抑制

(2) ウィルス感染 

(3) 自己抗体の産生 

(4) 組織障害が起こる。

外敵(細菌やウィルスなど)から体を守るべき免疫機能が、自分の体・臓器を攻撃するようになっています。

まるで国や市民を守る自衛隊が反乱を起こして、日本を攻撃しているようですね。

世界的な免疫学者である新潟大学大学院教授 安保徹先生は、ストレスなどによって人体の進化レベルの高い新しい免疫系T細胞、B細胞が抑制されて、古い免疫系である胸腺外分化T細胞や自己抗体産生B細胞の過剰反応が自己免疫疾患を引き起こす事を発見しました。

現在の現代医学の治療は、自己免疫疾患にステロイドホルモン剤、免疫抑制剤を大量に使用し更に免疫を抑制、重症化していくことを 安保先生は指摘されています。

自己免疫疾患の病院での治療

自己免疫疾患治療の基本となるのは薬物療法で、現代医学では常に新薬の開発に目が向けられています。

もちろん、薬で症状が抑えられている人が多数いることも事実です。

しかし、薬を使い続けていると、その薬に対する耐性ができてしだいに効かなくなったり、1つの薬がダメなら次の薬を使ようになったりしていきます。

薬に頼っていると、ガイドライン通り、一生薬を飲み続けるという選択をすることになります。

薬を別の薬に変えても、さらに別の薬に変えても良くならない人、副作用で薬が使えなくなってしまう人もいます。

副作用も深刻なものが多く、白血球や赤血球等の減少、間質性肺炎、リンパ腫、感染症の肺炎や結核などにもなりやすくなります。
そうなると、現代医学では手術し、悪化した関節・腸・甲状腺などの組織を切除する以外に方法がなくなってくるのが現状なのです。

自己免疫疾患の方の改善ポイント

(1) 生活パターンを見直す(働き過ぎ・心の悩みを除く・食事・睡眠時間)

(2) 免疫抑制する治療は必要最小限にする(ステロイド剤、免疫抑制剤など)

(3) 副交感神経を優位にして免疫を高める(食事・軽い運動・入浴・漢方)

(4) 痛みを抑えるために使用する消炎鎮痛剤を少なくする。(消炎鎮痛剤は交感神経優位にし、血液の循環障害が起きるため)

胸腺免疫が極端に落ちた体には、肝臓免疫と腸管免疫の活性化が大変重要なポイントになります。

自己免疫疾患の漢方治療

当店では、漢方薬や生活習慣を改善することによって、免役の暴走をおさえる制御性 T 細胞を増やすことが何よりも大切です。

制御性T細胞を増やすカギは、ストレスを緩和し免役の中枢である胸腺免役を活性化し、末梢由来制御性T細胞も活性化することです。

副作用のない漢方薬がお役に立てると思います。

また、冷えや慢性炎症を改善するために、当店では、清熱涼血薬(地黄・牡丹皮)や駆お血薬(桃仁・紅花・蘇木)などの漢方薬をよく利用します。

私は、お客様の「免疫のゆがみ」を治していくことで、つらい症状が改善するケースを多く経験してきました。

先に「改善ポイント」を紹介しましたが、不安な方も多いと思います。

そのような方は是非、お気軽にご相談下さい。

おひとりおひとりに合った「生活改善方法」と「漢方薬」を、一緒に考えさせていただいています。

更年期障害と自己免疫疾患

更年期障害の症状

40~50代女性から体の不調を訴える相談が増えています。

男女雇用均等法以降女性の社会進出が増え、ちょうど管理職や責任ある立場になってからの激務によって、体調不良が増えているように思います。
相談では、ほてりやのぼせ、頭痛、めまい、肩こりといった症状に疲労感や倦怠感、無気力感や不安・イライラなど心の症状を訴えられることが多いです。

更年期とは閉経を挟んだ前後約10年間を指します。
閉経の平均年齢は、約50歳なので45歳~55歳程度。

卵巣の機能が低下して、女性ホルモンのエストロゲンの分泌が急激に減ります。この時期に現れる症状で日常生活に支障が出る状態が更年期障害と呼ばれています。

エストロゲンは妊娠・出産に必要なだけでなく、感情や精神の安定皮膚や粘膜の潤いなど全身に影響を及ぼします。動脈硬化の予防、記憶・認知の働きを助けるといった作用もあります。
更年期障害といっても、症状はさまざまです。

ほてり・のぼせ・発汗
頭痛・吐き気・耳鳴り・肩こり・不眠・動悸・息切れ
不安感・イライラ感・疲労感
下痢・便秘・腰痛・関節痛・手や指のこわばり・皮膚の乾燥・かゆみ

更年期障害と甲状腺疾患の症状の類似点

更年期の治療法の1つは、女性ホルモンを補うホルモン補充療法です。
1ヶ月で症状が改善する人もおられます。。

しかし、この治療に関するアメリカの研究によって乳がんリスクが上昇するという報告があります。

また、医師の管理のもと定期的な検査をすれば大きな問題はないとする意見もあります。
個人的に、ホルモン補充療法に抵抗がある方が漢方薬療法を選択されるケースが多い印象を受けています。

更年期の症状は、家族や職場の人間関係などのストレスが重なり発症する方もおられます。

更年期障害でなっているのか、別の病気で起こっているのかは、産婦人科での検査による判断が必用です。

このような更年期障害と大変似ている疾患に、甲状腺疾患があります。
ホルモンの異常が関係していて、更年期に出る症状と似ている部分も多いです。
甲状腺は喉にある器官で、ホルモンを分泌して全身の新陳代謝を活発にします。しかし、ホルモンが多すぎるとバセドウ病になり、少なすぎると橋本病になります。

バセドウ病は甲状腺にできる自己抗体を増加させ甲状腺が刺激されて、大量のホルモンが分泌されます。
発症は20~40代が多いです。
いつも運動しているような状態になり、心臓にも負担がかかります。治療ではホルモンの合成を抑える薬を服用します。
手術や放射性ヨウ素内療法を実施する場合もあります。

バセドウ病と橋本病

甲状腺機能が高まって起こるバセドウ病は次のような自覚症状が現れます。

1.甲状腺が腫れる。
2.疲れやすさ・だるさがある。
3.汗が増える。
4.暑がり。
5.脈が早い。
6.手足が震える
7.体重が減る
8.イライラする
9.かゆみがある
10.口が渇く
11.眠れない
12.微熱が続く
13.息切れがする
14.髪の毛が抜ける
15.排便の回数が増える
16.眼球が出てくる

一方、40代~60代に多い橋本病は自己抗体が甲状腺を破壊し、ホルモン量を減らします。
疲れやすい、元気がなくなるなど、更年期障害やうつ病と症状が似ていますが汗が出ないのが特徴です。
治療では、甲状腺ホルモンを補う治療が行われています。

橋本病の自覚証症状としては、次のような症状がよく現れます。

1.甲状腺が腫れる
2.疲れやすさやだるさがある
3.汗が減る
4.寒がり
5.脈拍数が少ない
6.顔や全身がむくむ
7.体重が増える
8.気力がない
9.皮膚が乾燥する
10.声がかれる
11.眠たい
12.記憶力が低下する
13.動作が鈍い
14.髪の毛が抜ける
15.便秘
16.筋力が低下する

膠原病(SLE・リウマチ)

関節リウマチのしくみ

関節リウマチとは

関節リウマチは、免疫の異常によって炎症が起こり、腫れや痛みが出てくる病気です。

炎症が長引くと、骨が破壊され、関節が変形します。

免疫とは、体外から侵入するウィルスや細菌などの病原体や体内の異物、がん細胞などを攻撃してくれる仕組みです。

しかし、自分を守るべき免疫が自らの組織を攻撃してしまうことがあります。
このようにして起こる病気が、「自己免疫疾患」といい関節リウマチも、その疾患のひとつです。

関節リウマチは、関節を包む「関節包」の「滑膜」が免疫細胞に攻撃される病です。

それに伴って、炎症を引き起こす物質が産生されて「滑膜」に炎症が起きたり、骨が破壊されます。
この破壊には、破骨細胞が関与しています。

骨では、常に古い骨が新しい骨に作り変えられており、破骨細胞が古くなった骨を壊す役割を担っています。

関節リウマチでは、免疫異常により破骨細胞が活性化されてしまい、古い骨だけでなく新しい骨まで壊すようになって、骨が破壊されていきます。

この免疫異常のきっかけは、どのような事で起こるのでしょうか?
何らかの刺激をきっかけに免疫の異常が起こるといわれています。
特に、妊娠・出産、けが・感染症、精神的なストレス
と現代医学では、考えられています。

これは、漢方の?血(おけつ 血の巡りが悪くなること)になる原因と一致しています。

炎症の起こりやすい関節

関節リウマチでは、全身の関節に炎症が起こる可能性があります。
特に、手の指、手首、肘、肩、頚椎、股関節、
膝、足首、足の指などの関節です。

炎症は、関節の左右対称に起こりやすいという特徴があります。

女性に多いリウマチ

日本全国でリウマチの患者さんは、約70万人。

患者さんは女性に多く、その数は男性の3~4倍といわれています。
中年期で発症される方が多いですが、子供や高齢者の発症ケースもあります。

関節リウマチの起こる仕組み


関節は関節包という組織に包まれています。
関節包の内側には、滑膜という薄い膜があり、潤滑油の働きをする関節液を分泌しています。
関節リウマチでは、免疫に異常が起こり、免疫細胞が滑膜に集まります。


免疫細胞と滑膜細胞が刺激しあって、炎症を引き起こす物質が産生されます。
炎症によって滑膜が腫れ、痛みが生じる。

滑膜細胞が増殖し、破骨細胞も炎症によって活性化する。



厚くなった滑膜が軟骨や骨に食い込む。
炎症を引き起こす物質も、軟骨や骨を溶かす。
破骨細胞によって、新しい骨まで壊される。
これによって、骨の破壊が進み、関節の変形が起こる。

関節リウマチの治療

関節リウマチは関節炎が進行性に持続し、炎症が強い場合関節が破壊されて行きます。
関節リウマチの治療は、ここ最近劇的に治療が変化して抗リウマチ薬や生物学的製剤と呼ばれる新薬が開発されて来ました。
特に、生物学的製剤は炎症反応の抑制作用があります。

リンパ球から分泌されるホルモン様作用のある物質で、免疫やアレルギーに関係する炎症性サイトカイン(TNFやインターロイキン)という物質があります。
この炎症性サイトカインに対する抗サイトカイン抗体を生物学的製剤と呼んでいます。

関節リウマチの治療薬 (生物学的製剤)

商品名    一般名      効果          作用機序

アクテラム  トシリズマブ   関節の痛み、腫れ抑制  IL-6の抑制

レミケード  インフリキシマブ 関節の痛み、腫れ抑制  TNF-αの抑制
                関節破壊の抑制     (抗TNF-α抗体)

エンブレル  エタネルセプト  関節の痛みの抑制    TNF-α、βの抑制
                関節破壊の抑制     (TNF-α、β受容体-IgG)

ヒュミラ   アダリムブ    関節の痛みの抑制    TNF-αの抑制
                関節破壊の抑制     (抗TNF-α抗体)

※IL-6の作用は、関節の破壊(破骨細胞の活性化、蛋白分解酵素の増強)、抗体産生細胞への分化などの作用があります。

※※TNF-α、βの作用は、関節の破壊(破骨細胞の分化促進、マトリックス分解酵素の産生)、腫瘍壊死因子、好中球とマクロファージの活性化、細胞内寄生菌の殺傷

投与方法は、点滴静脈注射です。

シェーグレン症候群

30~50歳代の中年女性が好発する病気で
口鼻が渇き、物が飲み込みにくく、う歯ができやすい。
その他、目の異物感、発赤充血、疲れ目、多発性関節炎、
関節痛などが主な症状です。

貧血、赤沈の上昇、γ-グロブリンの上昇
WBC↓、血小板↓、リウマトイド因子(+)
抗SS-A抗体、抗SS-B抗体(+)などの所見がみられる。

シェーグレン症候群は、唾液腺や涙腺などの外分泌腺の炎症により腺房が破壊され、分泌能が低下する疾患である。
男女比は1:10で女性に多い。

他の膠原病に合併しないものを原発性シェーグレン症候群、合併するものを続発性シェーグレン症候群と分類します。
続発性シェーグレン症候群が合併する膠原病は色々ありますが関節リウマチ(RA)、全身性エリテマトーデス(SLE)が特に多いです。
その他、混合性結合組織病(MCTD)、強皮症(SSc)、多発性筋炎、皮膚筋炎(PM/DM)などの病気と合併する場合があります。

眼と口腔の乾燥症状が主な症状ですが、全身の様々な部位に症状が出るケースがあります。

眼と口腔の乾燥
腺症状と腺外症状に分けられます。

腺症状では主に涙腺、唾液腺の慢性炎症により、涙液、唾液の分泌量低下をきたし、眼や口腔の乾燥症状を生じる。
眼症状では、異物感、かゆみ、充血などの訴えが多い。
口腔症状では、口腔の乾燥による固形食品の嚥下困難感やう歯の増加や、口腔カンジダ症の合併などの訴えが多いです。

シェーグレン症候群の患者の約30%では涙腺、唾液腺以外に病変がおよびます。
これを腺外性シェーグレン症候群と呼びます。
頻度の高いもので、関節炎、レイノー症候群、リンパ節腫脹などがあります。

甲状腺(橋本病・バセドウ病)

甲状腺疾患とは

 甲状腺機能亢進症 (バセドウ病)甲状腺機能低下症 (橋本病)
成因TSH受容体に対する抗体 遺伝、ウィルス感染が重要視 甲状腺ミクロゾーム、サイログロブリンに対する抗体。家族内発生がある。
TSHTSH低下TSH上昇
T3  T4 T3  T4上昇  T3  T4低下
症状発汗の増加、体温上昇、食欲の増進、動悸、手指の震え、眼球突出 軽症の場合は甲状腺腫大。全身倦怠、肩こり、寒がり、体重増加、便秘
治療   薬物治療  抗甲状腺薬、1~2年で寛解率10~20% 5年で約50%服薬中止。 放射線ヨード治療治療後10年以内に半数以上が甲状腺機能低下症になる。 外科治療約80%が機能正常化。再発、術後の甲状腺機能低下が約10%薬物治療甲状腺機能低下、血中TSHが高く甲状腺腫が大きい場合に実施。 ヨード制限食甲状腺機能低下症が自然改善する。 

甲状腺ホルモンの生合成
1. 食餌中飲料水に含まれるヨードは腸管より吸収される。
2. 甲状腺の濾胞上皮細胞は能動輸送により、ヨードを 25~100倍濃縮する。
3. ヨードは濾胞腔内で酸化されI2になり、サイログロブリンのチロシン基と結合する。 その結果、MITやDITが産生される(ヨードの有機化)
4. MITとDITが結合してT3やT4ができる。

ヨードの有機化はTSHで促進され、抗甲状腺剤、大量のヨードなどで阻害される。
ヨードの過剰による抑制はウオルフ・チャイコフ効果と呼ばれます。

甲状腺ホルモンの作用
1. 全身の細胞の呼吸量やエネルギー産生量が増加
2. 全身の細胞の基礎代謝の維持・促進が起こる

バセドウ病の場合、TSHの抗体が甲状腺受容体へ入るとT4T3が作り続けられます。
橋本病はヨード制限を厳しくすべきで、細胞が壊れないようにすべきでしょう。

甲状腺疾患と妊娠

甲状腺ホルモンは卵胞から胚の成長のすべてに必要なホルモンです。
このホルモンの低下は、TSHやプロラクチンの増加を招き不妊につながります。
TSHは、2.5mlU/L以下にすることです。(国際基準)

橋本病の時、甲状腺は壊れていて、TSHが出っぱなしなります。

TSHとプロラクチンの増加は、排卵障害を起こします。

妊娠に至るケースは、
精子 → 卵子 → 受精 → 受精卵 → 子宮に着床 → 妊娠

視床下部   脳下垂体   卵巣 卵胞の成熟
GnRH       →  FSH             →    エストロゲン   → 子宮内膜が厚くなる。
性腺刺激ホルモン                         頸管粘液の分泌 
放出ホルモン                        

LH         →  排卵 卵胞  → 黄体 →黄体ホルモン(プロゲステロン)着床環境の整備
排卵を促す             黄体 →エストロゲン

橋本病とは

橋本病は自分の体の一部である甲状腺を異物としてみなして攻撃する自己抗体を作り出してしまう免疫の病気です。
女性の10人に1人にみられます。


自己抗体が甲状腺を破壊すると、血中の甲状腺ホルモンが減少して、新陳代謝が落ちて、暑い日でも寒くなったりなどの色々の症状が出ます。
その他には、だるさやむくみ、便秘といったような不定愁訴が多くて甲状腺の病気と診断されないケースもあります。
更年期障害、認知症、うつ病など別の病気に間違われるケースもあります。

橋本病かどうかは、血液検査で自己抗体があるかどうか調べたり、甲状腺ホルモンや甲状腺刺激ホルモンの量を調べると診断がつきます。
治療法は、足りない甲状腺ホルモンを補います。
甲状腺ホルモン剤は、1日1回服用です。

橋本病の原因と症状

疲れやすい、イライラする、だるい、やる気が出ない、寒がりになった。
よくある症状ですが、我慢している人も多いです。
しかし、これら症状の原因は甲状腺に異常があるかもしれません。
最近では、妊娠中の甲状腺ホルモン量が妊娠や胎児の発育に大きく関わっていることが分かっています。

甲状腺は、のど仏のすぐ下にあり、ごくんと唾を飲み込んだときに動く。
新陳代謝や体の成長・発達、心身活動の調整などに関わる、甲状腺ホルモンを作る組織です。
このホルモンが不足すればだるさや冷え、過剰になれば動悸や多汗など、様々な不調を引き起こします。

日本で治療が必要な甲状腺がある人は240万人と推計されています。

これは脂質異常症の患者数206万人より多いです。
ところが実際に治療を受けておられる方は、45万人。
ご自分が甲状腺の病気と気づいていない人も多いと考えられます。

血液中の甲状腺ホルモン量は、脳の視床下部が制御しています。
甲状腺ホルモン量が足りなければ、下垂体から甲状腺刺激ホルモン(TSH)が出て甲状腺の働きを活発にします。
逆に、甲状腺ホルモンが多すぎればTSHの分泌量を抑えます。
こうした制御が利かない状態が、甲状腺の働きが鈍る「甲状腺機能低下症」働きが異常に活発になる「甲状腺機能亢進症」です。

「甲状腺機能低下症」は甲状腺ホルモンが少なくなり過ぎ、「甲状腺機能亢進症」は多くなり過ぎています。
いずれも女性に多いのが特徴です。
低下症は、汗をかかない、冷房が耐えられないなどの訴えが多いです。

手術やがんなどの放射線治療で起こる事もありますが、最も多いのが「橋本病」といわれる病です。

バセドウ病と橋本病

甲状腺機能亢進症の代表がバセドウ病です。
新陳代謝が活発すぎるため、疲れやすさや動悸イライラ、不眠などの症状が表れる。
心臓病や更年期障害などと間違えられるケースもある。
橋本病と同様に、血液検査で診断できます。 

こうした症状がなくても、妊娠を希望する女性は甲状腺の検査を受けた方が良い。
甲状腺ホルモンは妊娠や胎児の発育に関わることが分かってきました。
甲状腺刺激ホルモンが高いほど流産する率が高いという報告があります。
国際的ガイドラインでは、妊娠中の甲状腺刺激ホルモンの推奨値を日本よりやや低めに設定して胎児への影響を注意するよう呼びかけているそうです。 
また、血中の甲状腺ホルモン値が低いと、不妊や胎児の発育にも影響します。
妊娠初期の母親の甲状腺ホルモン値が高すぎるか低すぎると、そうでない場合に比べて、子供の6~8歳時の知能指数が低く、脳の灰白質の容量が小さいという研究もあります。 

●甲状腺ホルモンが多くなるバセドウ病の症状は
・動悸・息切れ
・イライラする、すぐ興奮する
・暑がる、汗をかきやすい
・かゆみ
・食欲があるのにやせる
・筋力の低下
・月経期間が短く出血量が少ない
・手が震える
・血圧が高い
・高血糖

●甲状腺ホルモンが少なくなる橋本病の症状は
・無気力、だるい
・手足のしびれ、筋肉がつる
・むくみ
・便秘
・コレステロール値が高い
・もの忘れ、動作が遅い
・月経期間が長く出血量が多い
・寒がりで汗をかきにくい
・皮膚が乾燥する

橋本病の場合、自己抗体を持っていても約9割の人は甲状腺ホルモンの量が不足しないため症状には表れない。
そのため自分の病気に気づかない人も少なくないのです。
何かいつもより調子が悪いと気づいたら、甲状腺検査を早めに受けましょう。  

腸(潰瘍性大腸炎・クローン)

潰瘍性大腸炎の症状と治療

潰瘍性大腸炎は1日に何度も下痢や腹痛、血便を繰り返す。
発症するのは、10~20代の若者が多いですが、最近は中高年も増加傾向にあります。
特効薬はありませんが、薬の種類は増えているので上手に使って普段通り生活を続けている人もいます。
最近の患者数は、年間5,000人ずつ増加し、約13万人にのぼり国の難病指定に登録されている疾患です。

原因は免疫異常(自己免疫疾患)や食の欧米化、ある腸内細菌との因果関係などが考えられています。
種類としては、直腸型15%、左側大腸炎型40%全大腸炎型35%に分けられています。

潰瘍性大腸炎は大腸の粘膜に炎症が発生し、やがて組織が破壊され、ただれができます。
出血が伴うため血の混じった便が出て、下痢や腹痛が起きます。患部が大腸に限定されている点が、小腸にも炎症が及ぶクローン病との主な違いです。

治療は、「5-アミノサリチル酸」を服用する。
欧米では、約30年前から使われていてこの成分を含んだ商品は、「サラゾピリン」「ペンタサ」「アサコール」などあります。
「アサコール」は、薬が腸内で溶けやすくなっています。

従来は下痢などの症状が改善すると、処方する薬を減らされていましたが、最近の研究では腸の内視鏡検査で粘膜の炎症やただれが続く患者が多い事が分かってきました。
検査の結果が、きれいになるまで薬の量は減量しないという考え方が現在の主流になっています。

潰瘍性大腸炎重症の場合の治療

炎症のひどい重症患者向けの薬も増えている。
今までは、副腎皮質ホルモンなどを使用していたが移植用のタクロリムス(プログラフ)、抗体医薬品のインフリキシマブ(レミケード)などが使えるようになりました。
ステロイドは効果が高いですが、骨粗しょう症などの副作用も出やすく、中途半端に量を減らして繰り返し使用すると副作用が出やすいです。

インフリキシマブなどを使用すると炎症などが早期に治まりやすくなります。入院期間が短くなり、外来治療で済む場合も増えているそうです。
重症例でも寛解に持って行けるケースもあるそうですが、薬の副作用も注意が必要です。

症状がさらに重かったり、薬でなかなか改善せず再発を繰り返す場合は、大腸を切り取る外科手術も選択肢に入ります。
手術は、大腸を取り小腸と肛門をつなぎ、小腸に大腸の機能である水分吸収や便をためるなどの大腸の機能を持たせます。

潰瘍性大腸炎は、今まで専門家が診ていましたが、患者の急増で診療所などで治療を受ける人も増えました。
一部で混乱も生じているため、厚生労働省難病研究班は一般の医師向けに最新の治療方針などの情報提供を進めています。

患者さんは大腸がんのリスクが上がるとされていて、症状が安定しても内視鏡検査を定期的に受ける必要があります。

アレルギー

アレルギーになる原因

1960年代には、なじみの薄かったアレルギー。

1970年代より、花粉症、アトピー性皮膚炎、喘息など様々なアレルギー疾患が増加し、現在では日本人の3人に1人が何らかのアレルギーを持っていると言われています。

これは大気汚染など環境の悪化だけでなく、食生活の大きな変化が関係しています。

特にアレルギーに代表されるアトピー性皮膚炎や花粉症は1990年(平成2年頃)より患者数が急増。

この頃より、炭酸飲料、ジュース、ドーナッツ、ハンバーガー、フライドポテト、フライドチキンなどを子供の頃より利用し、食生活が大きく変わったことが影響しています。

和食から洋食そしてファースト・フードへ移り、新鮮な魚や野菜などの摂取が減少していることがアレルギーの一因と考えられています。

食生活の改善が大切

免疫はウィルスなどの外敵やがん細胞などの体内の悪いものからカラタ゛を守るシステムです。

免疫が低下すると、ウィルスなどの侵入を許してかぜや肺炎などの感染症やがんを引き起こす原因になります。

アレルギーは、まさにこの免疫の暴走によって引き起こされる病気なのです。

なぜ免疫は暴走するのでしょう?

本来は反応しなくて良い物質に対して、免疫細胞が過剰に反応して炎症が起こる病気なのです。

そのために、痒み、腫れ、炎症に伴って鼻水、喘息の症状が現れます。

この免疫の暴走の原因は、体質的な要因や環境要因などもありますが、食生活を改善することで、よくなる事が分かってきています。

アレルギー、治らないとあきらめていませんか

アレルギーは食で改善できる!?

花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患にかかってしまうとすぐに病院や薬局・薬店へと駆け込む方も多いと思います。

確かに、今つらい症状を緩和してくれる薬はありがたいものです。

しかし、あくまで緩和してくれるだけで、薬を止めるとまた繰り返し、根本的な解決にならないことがほとんどです。

「薬で緩和が当たり前」と思って、アレルギーは治らないものと決めつけておられる方も多いです。

アレルギー対策のヒントは「食」にありです。

まずは、腸管免疫の正常化がポイントです。

腸は健康のかなめ ④ をあわせて御覧ください。

花粉症がとてもつらい方、即効性のある漢方薬もあります。

小青龍湯で治らない方、ぜひ一度ご相談下さい。

花粉症

くしゃみ、鼻水、鼻づまりに

花粉症の症状は、くしゃみや鼻水がひどいタイプ、 鼻詰まりがひどいタイプ、両方ともひどいタイプなどに分けられ、 症状の程度も個人によって色々です。

花粉症の代表的漢方薬は、小青龍湯(しょうせいりゅうとう)が よく知られています。

しかし、この漢方で花粉症のすべての症状には対応できません。 それぞれの症状によって、漢方薬の使い分けも大切です。

一般の病院で、 「小青龍湯をずっと出してもらって、服用していますが なかなか鼻の症状が改善されません。」 と言われる方もいます。

小青龍湯は、主に寒証といって体が冷えやすく、鼻水もサラサラ の方に良い漢方薬です。

次に、鼻が詰まってくる場合は、 葛根湯加辛夷川きゅう(かっこんとうかしんいせんきゅう)や 辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)などの処方を使用します。

また、のどが赤く腫れたりする人は、 荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)などを使用する場合もあります。

新薬は、眠気や口の渇きなどの副作用があります。 眠気などの副作用が強く出やすいため、特に乗り物の運転や 機械操作などには注意が必要です。

漢方薬の場合は全く眠くならないので、お仕事中の方や受験生 には大変喜ばれています。

20年ぐらい前と比べて小青龍湯では、効きにくい重症タイプの 花粉症が増えているように感じます。

その際は、個人ごとに体質、病態に対応した処方を使います。

治りにくい理由

花粉症はなぜ簡単に治りにくくなったのか? その理由を考えてみたいと思います。

スギやヒノキは、何千年も前から存在します。 そして、奈良吉野地方には昔からスギが多くあったのに 花粉症患者はいなかったのです。

そう考えると、花粉症が昭和45年頃以降に非常に多くなり 最近特に治りにくいのは 「現代人の体質の変化」としか考えられません。

私は食生活が大きく変化して、体が水毒体質になった事だと 思います。

水毒(すいどく)という言葉を聞かれた方も多いと思いますが、 これは漢方の用語で、 体のどこかに水分が貯留停滞した状態という事です。

水とは水分の代謝異常やその結果生じる液体ととらえる 考え方です。

症状としては、水様の喀痰、鼻水、自汗、手指のこわばり、冷え、 関節水腫、しびれ、体が重い・筋肉の痙攣(コムラ返り)・ 頭重・めまい・緑内障など多彩な症状が現れます。

色々な漢方を応用すると、体に溜まった余分な水を尿、便、汗 などによって対外へ排泄できます。

水毒をとる漢方薬を使用すると余分な水の排泄を効率的に でき、花粉症体質(アレルギー体質)の改善に役立ちます。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎の原因と治療

(日本皮膚科学会アトピー性皮膚炎の定義・診断基準)
①アトピー性皮膚炎は、僧悪・寛解を繰り返す。
そう痒のある湿疹を主病変とする疾患であり、患者の多くはアトピー素因を持つ。
アトピー素因とは家族歴、既往歴(気管支喘息、アレルギー性鼻炎・結膜炎、アトピー性皮膚炎のいずれか、あるいは複数の疾患)
②I g E抗体を産生し易い素因

【診断基準】
1. そう痒

2. 特徴的皮疹と分布
皮疹・・・・・湿疹病変
分布・・・・・左右体側性、好発部位参考になる年齢により特徴
乳児期: 頭、顔にはじまりしばしば体幹、四肢に下降
幼少時期: 頚部、四肢屈曲部の病変
思春期・成人期: 上半身(顔、頸、胸、背)に皮疹が強い傾向

3. 慢性反復性経過
乳児では2ヶ月以上、その他では6ヶ月以上を慢性とする

【重要な合併症】
1. 眼症状(白内障、網膜剥離など)とくに顔面の重症例
2. カポジー水痘様発疹症
3. 伝染性軟属腫
伝染性膿痴疹
以上

小児科領域のアトピー性皮膚炎治療では、主に食物除去療法がなされてきた。

乳幼児にアレルギー検査を行うと、食べ物に対して陽性反応を起こすことが良くある。

これは、胃腸が未発達のために、十分に消化されないことが原因と考えられている。

食物摂取による皮膚症状の変化は、摂取後数時間以内に掻痒、蕁麻疹反応を見ることが多い。

その他のアトピーの原因として、ハウスダスト、ダニ抗原、黄色ブドウ球菌、真菌、精神的ストレスなども本症の悪化因子として臨床的に知られているが、それらの関与のしくみについても十分に解析されているとは言い難い。

また、ステロイド軟膏の長期連用によるステロイド皮膚障害も増加している。

ステロイドを使うときは気をつけて

アトピー性皮膚炎患者に使用されているステロイド外用剤は、内服によるステロイドの全身的副作用

1.副腎不全
2.糖尿病
3.ムーンフェィスなど

が起こりにくいといわれています。

しかし外用剤でも、ステロイド挫瘡(ニキビ)、潮紅、皮膚萎縮、接触性皮膚炎、細菌・真菌・ウイルス皮膚感染症、多毛などが生じやすくなります。

使用後に、色素沈着がみられることもあります。

アトピー性皮膚炎の漢方治療

1. 乾燥性皮疹  血虚タイプ  十味敗毒湯

2. 湿潤性皮疹  血熱タイプ  消風散

3. 体質改善薬

小児科  補中益気湯をベースとする。
15才位までであるが、17~8才位でも有効なことあり。

成人型  通導散、桃核承気湯などの駆お血剤をベースとして体質改善を行う。

4. ステロイド皮膚障害

駆お血剤、紫雲膏の併用。

ステロイド外用剤の連用による、皮膚障害が問題になっている。

リバウンドに注意しながら、ステロイド剤の減量による離脱を行う。

その際、紫雲膏を使用する。

アトピー性皮膚炎 漢方薬の症状別加減法

A. 暗赤色で乾燥、鱗屑・・・・・温清飲

B. 手湿疹、ストレス・・・・・加味逍遥散

C. 水泡、ビラン、浮腫・・・・・越婢加朮湯

D. 発赤、充血、紅斑・・・・・黄連解毒湯

お気軽にお問い合わせください

TEL:078-371-4193
受付時間:月〜水・金 9:00〜18:00 / 土 9:00〜15:00
(土・日・祝日除く)