Q20.スネが痒くて、かき始めたら止まらない (55才 男性)

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Q20.スネが痒くて、かき始めたら止まらない。

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 最近、足のスネが痒くて夜になってかき始めると、どんどん
 ひどくなり、なかなか、かゆみが治まりません。
 アレルギーでしょうか?
                         55才 男性
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  A.20
  
  冬場の乾燥した時期に多くある症状です。
  皮脂の欠乏による皮脂欠乏症の疑いがあります。
  
  皮膚の表面は皮脂腺から排泄される皮脂で覆われています。
  男女とも中年以降になると、下半身の皮脂量が減少してきます。
  この皮脂の役割は、皮膚表面から水分を蒸発させないようにして、
  皮膚をしっとりさせる役割があります。
  空気が乾燥している冬場はカサカサになりやすくなり、これを
  皮脂欠乏症といって痒みを伴います。
  
  痒い部分をかいていると、そこに細菌などが付着して湿疹になります。
  さらに、かいていると表面に滲出液( しんしゅつえき ) が出てきます。


  この滲出液が皮膚から吸収されて、血管やリンパ管を通って全身に
  運ばれます。到着した部位の皮膚で、同じように湿疹が出ます。
  これを自家感作性皮膚炎(じかかんさせいひふえん)と呼びます。この時は、全身に湿疹が出来て
  すごい痒みとなります。
  
  この皮脂欠乏症の予防としては
  1.冬になったら体の皮脂を取り去らない。
   硫黄温泉は皮脂を取るので禁止

  2.石鹸は乾燥肌用を用いる。

  3.風呂上りに、油性成分含有のクリームを使用する。

  4.乾燥しない状況をつくる。コタツ、電気毛布は使用しない。
    昔ながらの毛布や加湿器を使う。
  
  漢方薬では、真皮の血行を良くして皮膚の栄養をよくし、皮脂の分泌を
  亢進させて皮膚を潤し、滑らかにし、乾燥肌をよみがえらせます。


 用いる生薬は、補血の潤乾燥薬で当帰、地黄、胡麻、何首烏(かしゅう)など色々あります。
 たとえば、四物湯、八味地黄丸などが代表的な処方になります。
 又、痒みが強い人には、痒み止めの入った当帰飲子などが良いでしょう。
     
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